中古カーフェリー購入 約8億7000万円で契約 佐渡汽船と宇和島運輸

 佐渡汽船(本社・佐渡市)が宇和島運輸(本社・愛媛県八幡浜市)との間で、宇和島運輸のカーフェリー「えひめ」(2001年建造、2486トン)の購入契約を結んだことが、8日分かった。購入価格は8億7000万円程度とみられる。宇和島運輸は9日にも佐渡汽船に「えひめ」を引き渡す見通し。

カーフェリー「えひめ」(宇和島運輸インスタグラムより)

 佐渡汽船は「えひめ」に必要な整備・改造などを施した上で、来年3月から小木―直江津航路に就航させることにしている。
 「えひめ」は6月まで愛媛県と大分県の間で運航し、新造船の就航に伴い引退した。佐渡汽船は6月末、県や佐渡汽船の他、上越市をはじめとする就航自治体などでつくる「佐渡航路確保維持改善協議会」で「えひめ」を購入する方針を伝え、7月末には船舶の購入後発生する減価償却費や航路の赤字補填について、県と就航自治体に支援を要請していた。
 佐渡汽船は8日、上越タイムス社の取材に対し「現在発表できる事実はない」と述べた。宇和島運輸は「担当者不在で回答できない」とした。「えひめ」は現在、広島県尾道市にある建造元企業のドックに停泊しているという。

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