10日に始まる「いちご一会とちぎ国体」の会期前競技に向け、各県選手団が続々と来県している。8日に到着した選手らは「気負わず元気に臨みたい」と語った。関係者が宿泊する宇都宮東武ホテルグランデ(宇都宮市本町)では特別メニューの提供を始めた。料理長は「食べて結果を残してほしい」とエールを送る。
JR宇都宮駅に同日、ジャージー姿の選手団が東北新幹線で次々と到着した。
長崎県代表のオープンウオータースイミング男子の小串爽太(こぐしそうた)さん(19)=九州共立大1年=と、妹で同女子の優佳(ゆうか)さん(16)=九州文化学園高2年=は同種目で初の全国大会出場。爽太さんは「ギョーザを食べに行くのが楽しみ」などとリラックスした表情を見せ、優佳さんは「体力には自信があるので頑張ります」と力を込めた。
福岡県代表で弓道成年男子に出場する山道健史(やまみちたけし)さん(40)=北九州市役所=は「過去に全国2位までいったので、今回は優勝したい」と意気込む。来県は初めてで「日光東照宮に行ってみたいですね」とも。
もてなす側も活気づいている。宇都宮東武グランデでは午後6時の夕食前、国体のジャンパー姿のホテルスタッフが運んだ料理が夕食会場にずらりと並んだ。
メニューは栄養面に配慮し県が考案した「勝利を目指すアスリートのレシピ」を基に、佐藤充(さとうみつる)料理長(53)がアレンジした約20品。ビュッフェ形式で提供する。
定期的に入れ替え、全国障害者スポーツ大会「いちご一会とちぎ大会」(障スポ)が終了する10月31日まで提供する。ギョーザやしもつかれといった本県ゆかりの料理も並ぶ予定だ。佐藤料理長は「県産の食材もふんだんに使う。グランデに泊まって良かったと思うきっかけになればうれしい」と笑顔を見せた。