広く大気不安定 激しい雷雨のおそれ 局地的な大雨に警戒 台風12号は週末~週明けに沖縄接近へ

9日(金)午前11時発表の雷注意報(ウェザーマップ)

 きょう9日(金)は湿った空気や寒気の影響で、本州付近は大気の状態が不安定になっている。午後もあちらこちらで雨や雷雨となり、激しく降る所もありそうだ。
 また、台風12号は今後も北上を続け、11日(日)以降、先島諸島に接近するおそれがある。台風は今回も動きが遅く、先島諸島では大荒れが長引くおそれがあり、警戒が必要だ。

大気不安定 激しい雨や雷雨に注意

9日(金)午前11時の雲と雨雲の様子(ウェザーマップ)

 午前11時現在、四国から東北にかけて所々、雨雲がかかっている。
 湿った空気や上空の寒気の影響で大気の状態が不安定になっているため、この後も安定して晴れる所は少なくなりそうだ。四国や本州では、いつ、どこで雨が降ってもおかしくない空模様で、急な雨や雷雨に注意が必要となる。

9日(金)夕方の発雷確率と天気分布(ウェザーマップ)

 特に近畿や東海、関東北部で発雷確率が高く、激しい雷雨になる所もある見込み。
 雨雲を流す風が弱いため、発達した雨雲が同じ所にかかり続け、局地的に大雨になるおそれもある。土砂災害や河川の増水、氾濫、低地の浸水、落雷、突風などに警戒・注意が必要だ。

9日(金)の予想最高気温(ウェザーマップ)

 一方、北海道や九州では午後も広い範囲で晴れる見通し。気温はこの時季としては高く、札幌でも30℃近くまで上がる見込みだ。

台風12号北上中 動き遅く沖縄で影響長引くおそれ

9日(金)午9時発表の台風12号の進路予想(ウェザーマップ)

 台風12号は午前9時現在、フィリピンの東にあって、ゆっくりと北西に進んでいる。
 今後もあまり速度を上げないまま、北上を続け、土日に沖縄の南に達する見込み。その後、13日(火)頃にかけて、強い勢力で先島諸島に接近するおそれがある。

11日(日)午前5時の雨と風の予想(ウェザーマップ)

 沖縄ではあす10日(土)から徐々に影響が出始め、11日(日)からは先島諸島で非常に強い風が吹き、海はしける見込み。また、台風本体や周辺の活発な雨雲がかかり、警報級の大雨になるおそれがある。
 さらに、台風は週明けから動きが遅くなるため、先島諸島では長い時間、台風の影響を受ける可能性がある。長丁場の大荒れになるおそれがあるため、警戒が必要だ。
(気象予報士・多胡安那)

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