関東大震災の土砂崩落で生じた神奈川「震生湖」 散策会に30人、今も残る痕跡見学

震生湖の成り立ちなどを説明する笠間さん=秦野市今泉

 99年前の関東大震災時の土砂崩落で生じた「震生湖」(神奈川県秦野市、中井町)の散策会が10日に行われた。参加者約30人は地質学の専門家とともに一帯を巡り、湖の成り立ちや地層の特徴について理解を深めた。

 震生湖は大磯丘陵北部に位置。堆積していた火山灰などが1923年9月1日の関東大震災で崩落し、沢がせき止められたことでできた。付近では、下校途中だった南秦野村(当時)の小学生2人が崩落に巻き込まれ、行方不明となった。

 散策会のガイドを務めたのは、箱根ジオパーク推進協議会事務局次長の笠間友博さん。約6万6千年前の箱根山噴火の堆積物があらわになった場所などを巡り、震生湖を目指した。

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