マイナポイント最大2万円分もらうためのマインナンバーカード申請期限は2022年9月末まで−−必要な手続きと使い方を解説

マイナンバーカードの取得者が条件を満たすことで最大2万円分のポイントがもらえる「マイナポイント」ですが、受け取るためには2022年9月末までにマイナンバーカードの申込みをする必要があります。マイナンバーカードさえ作ってしまえば、あとは2023年2月末までにマイナポイントを申請すればOKです。

ポイント受け取りのためのマイナンバーカード作成期限が迫っているため、改めて手続きの方法や、キャッシュレス決済を選ぶポイントなどを解説します。


マイナポイントとは?

マイナポイントとは、マイナンバーカードを使って受け取れる各種キャッシュレス決済のポイントのことです。1人最大20,000円分まで受け取れます。

キャッシュレス決済はQRコード・バーコード決済(◯◯Pay)や電子マネー(交通系ICカードなど)、クレジットカードなど、指定の決済サービスの中から1つ自分で選択し、ポイントを受け取ります。

受け取ったポイントは、キャッシュレス決済を使って普段のお買い物に使えます。ポイントの有効期限やポイント付与タイミングは各キャッシュレス決済により異なります。

マイナポイントは第1弾(1)と第2弾(2、3)を一気にすべて申請することもできますし、1〜3を選択して受け取ることも可能です。

マイナンバーカードの申請がまだの方は、9月中に申請が必要です。カードの受け取りは10月以降でもかまいません。その後のマイナポイント受取申請は2023年の2月末が期限になります。

マイナンバーカードの作り方

マイナンバーカードの作成自体はいつでも可能ですが、マイナポイントを受け取るためには2022年9月末までにマイナンバーカード作成の「申込み」を行う必要があります。

以下、マイナンバーカードの作り方を、順を追って説明します。

(1)マイナンバーカードの申請(2022年9月末まで)

マイナンバーカードはオンライン、郵送、証明写真機から申請することができます。スマホ等のオンライン手続きなら、QRコードからすぐに申請可能で、スマホで撮影した顔写真を使用できます。郵送の場合は個人番号通知書または通知カードに同封されている交付申請書に記入して申請します。

ケータイショップでは申請のサポートをしてもらえます。自分でできるか不安な方は、近くのケータイショップを活用しましょう。
※参照:今なら手軽に!ケータイショップでマイナンバーカード!

ここまでの作業を9月末までにすればマイナポイントの申請に間に合います。スマホなら写真撮影さえすればすぐに申請が済みます。なお、顔写真は細かい指定がありますので、スマホ撮影の際はマイナンバーカード総合サイトでよく確認してくださいね。

(2)交付通知書が届く

お住まいの市区町村から交付通知書が届きます。最低でも1ヵ月はかかるでしょう。市区町村によってもっと時間がかかる場合もあります。

(3)交付場所で受け取る

交付通知書が届いたら、以下の持ち物を準備して、本人が市区町村の窓口に出向き、カードを受け取ります。

・通知カード(お持ちの方のみ)
・交付通知書(はがき)
・本人確認書類(※)
・住民基本台帳カード(お持ちの方のみ)

※参照:デジタル庁「マイナンバーカードの交付に係る本人確認の書類について

交付窓口で本人確認の上、暗証番号を設定してカードを受け取ります。設定した暗証番号はマイナポイント申請の際にも必要です。自治体によっては郵送で受け取れる場合もあります。

なお、9月末までにすべきことはマイナンバーカードの申請、つまり(1)のみです。受け取りは10月以降でも問題ありませんので、まずは(1)を9月中に行いましょう。

マイナポイントの申込み方法と使い方

マイナンバーカードを受け取ったら、マイナポイントの申請を2023年2月末までに行います。受け取りまでのおおまかな流れは以下の通りです。

(1)マイナポイント受け取りのキャッシュレス決済を選んだら、2023年2月末までにスマホや全国にある支援端末からマイナポイントを申し込む

(2)第1弾のマイナポイントは、キャッシュレス決済によるチャージ、または買い物をすると利用金額の25%分が付与される

(3)第2弾のマイナポイントは、それぞれ申請後にポイントが付与される

第1弾の受け取りはチャージや買い物などで最大20,000円の自己負担が必要ですが、第2弾は申請するだけでポイントが付与されます。なお、第1弾のマイナポイント最大5,000円分を受け取るには、20,000円分のキャッシュレス決済利用が条件となり、チャージまたはお買い物の期限も2023年2月末までとなります。

付与されたポイントの使い方は、選択した決済サービスが使えるお店で、そのキャッシュレス決済で買い物するだけ。選択した決済サービスにより、ポイントの付与タイミングや受け取り方法、ポイントの有効期限は異なります。

申請はスマホで行うのが一番てっとり早いですが、注意点としてマイナンバーカードの読み取りに苦戦する可能性があります。筆者の場合、海外製Android端末から申請した際は、公式サイトで端末別読み取り方法を確認してもなかなか読み取れず、結局パソコンに市販のカードリーダーを挿して読み込みました。第2弾でiPhoneから申請した時はすぐ読み取れたので、スマホ端末によって読み取りはかなり左右されるようです。

ガラケー&現金派もマイナポイントを受け取れる

マイナポイントはフィーチャーフォン、いわゆるガラケーをお使いの方や、現金派の方でも受け取りが可能です。

マイナンバーカードの作成は、スマホやパソコンがなくても郵送や証明写真機による申請が可能です。マイナポイントの申請においては、全国7万箇所の端末(コンビニ、イオン、郵便局などに設置)で申請可能です。

申請そのものはスマホやパソコンがなくてもできますが、マイナポイントは自分名義のキャッシュレス決済サービスがないと受け取れません。

そのため、全ての支払いを現金で行ないたい、という方はマイナポイントを受け取れません。しかし、現金派の方もSuicaなどの交通系ICカード、WAONやnanacoなどのプリペイド型電子マネーであれば比較的抵抗なく使えるのではないでしょうか。いずれも本人名義での会員登録が必要です。なお、WAONは郵送での会員登録手続きも可能です。

発行には手数料がかかります。Suicaはデポジットとして500円、WAONとnanacoはそれぞれ300円の発行手数料がかかりますが、手数料を払ってもマイナポイントをもらう価値はあるでしょう。

キャッシュレス決済の選び方−−大手4社比較

マイナポイント申請時に迷うのが、キャッシュレス決済の選択。基本的には自分が普段よく使っているキャッシュレス決済がおすすめです。注意点として、一度選択したキャッシュレス決済は変更できません。第1弾、第2弾のマイナポイントの受け取りは原則同じ決済サービスとなります。

これを機にキャッシュレス決済を始める人や、大きな買い物をしたい方もいますよね。大手4社の違いを解説していきますので、選ぶ際の参考にしてください。

PayPay

PayPayの魅力は使えるお店がとても多い点です。コンビニなど大手はもちろん、飲食店など個人商店でも使えるお店が多いです。キャンペーンも頻繁に行っているため、ポイントが貯まりやすいのも魅力。10月17日(月)からは大型キャンペーン「超PayPay祭」 が開催予定です。

ただし、スマホを使ったQRコード決済なので、スマホが苦手な人は慣れるまで少し時間がかかるかもしれません。マイナポイントの有効期限は無期限です。

WAON

イオン系列のお店やローソン、ファミリーマートなどのコンビニ、ドラッグストアなどで使えます。イオン系列では、毎月20日と30日はお客様感謝デーとしてWAON支払いで5%割引になるのも魅力です。電子マネーWAONだけでなく、クレジットカードの「イオンカード」でもWAONとしてマイナポイントが受け取り可能。イオンモールで生活用品をまとめ買いできるチャンスですね。

キャッシュレス決済が苦手な人でも電子マネーのWAONなら使いやすいでしょう。ただ、他のキャッシュレス決済と比較すると使えるお店が限定されるため、自分の買い物シーンに合うか検討しましょう。マイナポイントの有効期限は無期限です。

楽天

楽天は楽天カード(クレジットカード)、楽天Edy(電子マネー)、楽天ペイ(QRコード)でのマイナポイント受け取りが可能です。楽天でポイ活をする方から「楽天経済圏」と呼ばれるほどポイントが貯まりやすいので、細かいキャンペーンなどを使いこなせるマメなタイプにおすすめです。

楽天カードはクレジットカードなので使えるお店やネットショップは多く、ポイントはカードの引き落とし時に使うことができます。楽天Edyや楽天ペイは使えるお店は限られますが、楽天ポイントを貯めている人には使いやすいサービスです。

マイナポイントの有効期限は楽天カードと楽天ペイの場合、最後に楽天ポイントが付与された日から1年間。その後新たに楽天ポイントが付与された場合、有効期間は最終付与日の1年後に延長されます。楽天Edyのマイナポイント有効期限は無期限です。

Suica

現金派にも人気のSuicaは、JRE POINTのウェブ会員になり、アカウントにSuicaを登録すれば、マイナポイントの受け取り申請が可能です。

Suicaではマイナポイントの上乗せサービスを実施。第1弾のマイナポイントで5,000ポイント獲得した場合、チャージ方法によっては付与対象外もありますが、さらに1,000ポイントがもらえます。第2弾では、毎月抽選で1,000名に10,000ポイントが当たります。以前はマイナポイントに独自で上乗せキャンペーンをしている決済サービスが多かったのですが、現時点でまだ実施している決済サービスは貴重です。

付与ポイントは、そのままでは運賃に使えませんが、Suicaチャージに交換すれば通常のチャージ分として運賃にも使えます。マイナポイントの有効期限はポイントの付与、利用等により、最後にポイント残高が変動した日から2年後の月末です。

子どものマイナポイントはどうやって受け取ればいい?

子どものマイナポイントは親が代わって申請し、親名義のキャッシュレス決済にポイント付与することができます。15歳以上の子どもは原則本人が申し込む必要がありますが、親が申請することも可能です。18歳以上は成人なので、すべて本人が本人名義で行います。

注意点として、子どものマイナポイントを親名義のキャッシュレス決済で受け取る場合、同じキャッシュレス決済サービスを選ぶことはできません。1人につき1決済サービス、つまり子どもが2人いる場合、自分(親)を含めて3つの異なるキャッシュレス決済サービスを選ばなければなりません。

子どもの本人名義のキャッシュレス決済を準備すれば、家族で同じ決済サービスにすることもできます。交通系ICカードやnanaco、WAONあたりは子ども名義でも作りやすいでしょう。いずれも会員登録をする必要があります。また、マイナンバーカードの公金受取口座登録のため、子ども名義の口座は必ず必要になります。

参考までに4人の子を持つ筆者は、全員WAONを選択。子ども名義のイオン銀行口座を1人ずつ作り、キャッシュカード一体型のWAONでマイナポイントを受け取りました。電子マネーのWAONは発行手数料300円が必要ですが、クレジットカード一体型やキャッシュカード一体型は手数料がかかりません。

マイナンバーカードを作成しておきたい理由

総務省の発表によると、人口に対するマイナンバーカードの普及率は、8月末時点でまだ50%に満たない状況です。現時点でマイナンバーカードを持つメリットは、身分証として使用したりコンビニで住民票などの証明書が発行できることくらいですが、今後はメリットが増えてくるでしょう。

例えば、これまでマイナンバーカードを保険証として利用すると医療費が加算されるデメリットがありましたが、2022年10月からはマイナ保険証を使った方が、数円程度ですが自己負担額が安くなります。また、将来的にはマイナンバーカードを利用した在外選挙インターネット投票が可能になるかもしれません。

セキュリティが気になる人もいるかもしれませんが、マイナンバーカードは不正に情報を読み出そうとするとICチップが壊れるなど高い安全性の仕組みが備わっています。

仕組みがよく分からない、手続きが面倒、キャッシュレスは苦手……人によってさまざまな思いをお持ちかもしれませんが、このお得な機会を逃さずマイナンバーカードを作成しておきたいですね。

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