障害者就労支援へチョコレート店 大田原に17日オープン

久遠チョコレート栃木那須野店の従業員と中村社長(右)

 【那須塩原・大田原】那須塩原市で訪問看護や障害者の就労支援などの事業を行う「One-or-Eight合同会社」は17日、障害者を従業員に雇用するチョコレート専門店「久遠チョコレート栃木那須野店」を大田原市住吉町1丁目にオープンする。県北では初出店。13日にプレオープンし、従業員らが接客や商品の包装、陳列作業などを行った。

 同社の中村洋文(なかむらひろふみ)社長(44)は以前、訪問看護で重度の身体障害がある10代男性の自宅を訪ね、男性の母親から「特別支援学校卒業後の受け入れ先がない」との切実な訴えを聞いた。これをきっかけに昨秋、久遠チョコレートを展開する一般社団法人ラバルカグループ(愛知県豊橋市)とフランチャイズ契約を結び、約1年でオープンにこぎつけた。

 従業員はパートを含め現在7人。うち3人が精神や身体に障害がある。左半身にまひなどがある石原太一郎(いしはらたいちろう)さん(42)は「自分を必要としてくれて感謝の思い。この店で頑張りたい」と力を込めた。中村社長は「障害者がどこでも働けるための第一歩になれば。いずれは店舗従業員数の6割以上を正社員の障害者としたい」と語った。

 チョコレートにドライフルーツなどを混ぜた「テリーヌ」(253円)など、常時200種類以上の商品が並ぶ。午前10時~午後7時。月曜定休。(問)0287.48.6370。

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