新潟労災病院 360床から199床に 許可病床減少へ 上越地域医療構想調整会議

 本年度第1回の上越地域医療構想調整会議が12日、上越市春日野1の上越医師会館で開かれた。同日は新潟労災病院の許可病床数を360床から199床へ変更する旨の発表があり、協議を経て合意した。

医療団体や公立・公的・民間病院、関係行政機関の役職者らが一堂に会している

 同病院は近年、医師不足などの要因により診療体制が縮減傾向にあるという。同院によると9月1日時点の稼働病床数は106床(一般急性期60床、回復期リハビリテーション46床)で、許可病床数360床に対し大幅に少ない運用にとどまっている。
 同院は今年3月、一定の病床数(200床以上)を有することなどが要件となる「地域医療支援病院」の承認取り消しを受けている。これに伴い基準の病床数を維持する必要がなくなったため、許可病床数の変更を検討。同会議での発表に至った。
 入江誠治院長は、コロナ禍により今後の入院患者数が見通せない状況下、経営面への寄与などを変更理由として挙げ、「今後も上越医療圏における持続可能な医療提供体制の構築に向け、(病床数などについても)地域での議論を行っていきたい」と述べた。
 同会議は上越地域(上越、糸魚川、妙高3市)の医療関係者らで構成。同日はこの他、県域の地域医療構想実現の指針として策定が進んでいる「グランドデザインPart2」に関する報告などがあった。

© 株式会社上越タイムス社