ヤングケアラーに必要な支援とは何か? 北海道発のドキュメンタリー

STV札幌テレビ放送では9月19日に、どさんこドキュメント「ありがとう、ごめんね ~ヤングケアラー 小さな介護の手~」(午前10:30、北海道ローカル)が放送される。難病の母親と暮らす北海道・帯広の高校生に密着し、「ヤングケアラーに本当に必要な支援とは何か」を問う。

通学や仕事のかたわら、 障害や病気のある家族の介護や世話、家事を担う18歳未満の子ども、いわゆるヤングケアラー。帯広に住む佐藤謙太郎さん(18歳)がヤングケアラーになったのは、高校3年の春のことだった。

母・佐藤仁美さんが、全身の筋肉が衰えていく難病・ALS(筋萎縮性側索硬化症)と診断されたのだ。すでに1人で立ち上がることや歩くことはできず、今後、呼吸に使う筋肉も衰えてしまうと呼吸器をつける必要がある。

今夏、仁美さんののどの具合が徐々に悪化。呼吸器をつけるかどうか選択に迫られた。「息子の負担を増やしたくない」と悩む仁美さん。ある日、謙太郎さんに相談したが、彼の答えは「今はイライラしているから無理」の一言。それは、18歳の謙太郎さんには抱えきれないほどの重さだった…。

北海道は、ケアラーを支援するための条例を今年4月に施行。相談窓口が設置され、ケアラー支援推進チームも動き出した。同番組では、条例の施行から支援を始める自治体や団体の模索を追いながら当事者の取材を重ね、ヤングケアラーにとって必要な支援を考える。

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