未成年への性的虐待を長期隠蔽か…フランスサッカー連盟の疑惑、仏政府が調査へ

2018年のワールドカップで20年ぶりの優勝を果たしたフランス代表。

今年末には大会連覇に臨むが、フランスサッカー連盟(FFF)がスキャンダルに揺れている。

『RMC』によれば、仏スポーツ大臣のアメリ―・ウデア=カステラは、FFFのノエル・ルグラエ会長と会談を行ったうえで調査を行うことを決めたという。

仏紙『So Foot』などがFFFの不健全な雰囲気と組織内の疑惑について報じて報じたばかり。

FFFが監督やスカウト、代理人、高官らが関与した未成年選手(男女)への性的虐待、脅迫、ハラスメントなどを40年も隠蔽してきたという疑惑だ。指導者になった元フランス代表選手が未成年選手と性的関係になったり、育成機関クレールフォンテーヌの関係者が13選手に不適切なメッセージを送って解雇されたり、選考と引き換えに性的関係を強要していた元監督がいたなどという深刻なものだ。

これまでフランスのスキャンダルを暴いてきたロマン・モリーナ氏も「40年間の沈黙」として、ルグラエ会長ら連盟幹部は未成年選手への性的虐待を隠してきたと指摘している。

FFFの元理事は「何かがあったら、口をつぐむ。そういう風になっている。彼らはあまりに強権だ。虐待を口にすれば、すぐに外される。FFFだけでなく、LFP(フランスリーグ機構)やクラブもだ。そういったケースをどれだけ見てきたか。我々は子供たちを守るために何をしたのか」と明かしたという。

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疑惑を指摘されたルグラエ会長は名誉棄損で訴訟を起こす構えだが、仏スポーツ省はFFFの調査に乗り出すことを決めた。

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