台風14号 広島 雨 小康状態でも「増水」と「土砂災害」に油断せずに 気象予報士解説

RCCウェザーセンター 岩永 哲 気象予報士
川の洪水の危険度ですが、赤いところは太田川の上流です。広島市安佐北区の飯室がこのあたりですが、上流では今、水位が上がっています。下流の方は、これから上流の水が流れてきますから、雨のピークが過ぎたといっても、すぐに水量は減らず、まだ数時間は水位は上がっていくのではないかと思います。

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川の方はまだ注意が必要な時間が、夕方から夜のはじめにかけて続きます。

もう一つ、土砂災害の方もかなり危険な状況になっています。

現在の雨雲レーダーの状況ですが、広島県西部の方は雨がやんできています。しかし、つい1~2時間前までかかっていました。これが半日以上も続いたので、土砂災害の危険度は非常に高まった状況となりました。

土砂災害の危険度分布です。

午前11時段階から、この黒い色が現れ始め、お昼前後、そして午後2時を回って今も黒い色が県西部の方に残っています。

この黒い色は、土砂災害危険度分布で一番危険度が高い「レベル5相当」で、災害切迫という、いつ、災害が起きても、というより、すでに起きていてもおかしくないレベルです。この黒い色がある程度、出ると大雨の特別警報が出る目安にもなります。それぐらい危険度が上がったということです。

現在もその影響というのは、すぐにはなくならないので、今、ちょっとの雨でも土砂災害が起きてもおかしくないという状況です。

― 地図上では大竹市・廿日市市・広島市の安佐北区など。

特に地図上では広島市の安佐北区と佐伯区。それに安佐南区の一部もかかっています。土砂災害警戒区域にいらっしゃる方は本当に身の安全を確保ということで油断しないでいただきたい。

雨は小康状態になっていますが、土砂災害はいつ起きてもおかしくない状況です。

― 状況は刻々と変わっていきますから、防災情報や「キキクル」、気象庁のホームページなどでご覧いただきたい。

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