<井手春希キャスター>
なぜ、こうした残土をめぐる闇ビジネスが後を絶たないのでしょうか。
<山本太朗記者>
問題の根幹は残土の処理で金儲けをする悪徳業者がはびこっていることにあります。桜美林大学の藤倉まなみ教授によりますと「建設会社は残土の処理をなるべく安いところに頼みたい」「そうすると行政の許可を受け正規の方法で処理をする真っ当な業者は料金が高く排除され、残土ビジネスで儲けようとする悪徳業者が安く引き受ける」という悪循環を指摘してます。
<井手キャスター>
なぜ、悪徳業者は安く受けることができるのですか?
<山本記者>
盛り土の安全対策を放棄することで値段を下げています。適切に処理する業者は造成した盛り土が崩れないように締め固め、雨水を逃がす施設を整備します。ただ、これには人手もお金もかかります。一方、悪徳業者は安全対策をせずに、ただ土を積み上げるだけなので安く引き受けることができてしまうのです。
条例の罰則強化など法律で取り締まる事も重要ですが、残土処理を依頼する業者が適正な価格、適切な方法を選ぶことが悪徳業者の排除につながります。