行方不明者捜索で連携協定 岡山西署と猟友会2分会、県内初

協定書に署名する(左から)荻野署長、近藤さん、栗原さん

 山間部に詳しい猟友会メンバーの知識や技術を行方不明者の捜索などに活用してもらおうと、岡山西署は21日、管内にある県猟友会岡山地区の2分会(岡山西、岡山北)と連携協定を結んだ。県警によると、同種の協定締結は県内で初めて。

 協定では主な活動として、2分会のメンバー(計約160人)が行方不明になった子どもや高齢者らを山中などで発見した場合、警察や保護者に通報・連絡することを明記。さらに、事故や災害の発生を覚知した際も協力するとした。

 この日、同署で協定の締結式があり、荻野英俊署長、西分会長の近藤義彦さん(69)、北分会長代理の栗原真一さん(71)がそれぞれ協定書に署名。近藤さん、栗原さんは「メンバーは山林の地形や道を熟知しており、人が迷い込みやすいポイントもよく分かっている。培った能力を地域のために生かしたい」と話した。

 県警によると、1~8月に県内で行方不明の届け出があったのは912人(前年同期比58人増)。中には、山間部で不明となった人もいるという。

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