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真庭市在住の山崎樹一郎監督(43)の新作で、同市を舞台に製作した「やまぶき」が、クロアチアで1~9日に開かれた「スプリト国際映画祭」のメイン部門「インターナショナル・コンペティション」でグランプリに輝いた。
同映画祭はクロアチア南部の都市スプリトで1996年に創設され、世界各国の実験的な作品を上映している。メイン部門は長編と短編があり、「やまぶき」は長編(8作品)にノミネートされた。
作品は、社会のひずみの中で、もがきながら希望を見いだそうとする人々の群像劇。借金を背負って採石場で働く韓国人、サイレントスタンディングという無言の抗議活動を続ける女子高生らが登場する。審査員から「人生のあらゆる困難にポジティブに向き合う道を示している」などと評価された。
山崎監督は「簡単に言葉にできない人間の姿や今の社会のありようを描いた作品を、しっかり受け止めてもらえた結果だと思う。映画は国境を超えるのだと、あらためて認識できた」と話している。
また同作品は、ロシアで10~16日にあった「第19回ウラジオストク国際映画祭」のコンペティション部門でも審査員特別賞を受賞している。
「やまぶき」は真庭市民を中心に結成する「真庭フィルムユニオン」とフランスの映画製作・配給会社「シュルヴィヴァンス」の共同製作。山崎監督が脚本も担った。ロッテルダム国際映画祭(1、2月)、カンヌ国際映画祭(5月)にも出品された。11月、東京の劇場を皮切りに全国で順次公開予定。
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