「平塚ユーユー梅屋本館」が営業終了 かつての百貨店、平塚の顔 閉館に「残念」「さみしい」

「平塚ユーユー梅屋本館」の営業終了の告知に足を止めて眺める通行人=26日、平塚市紅谷町

 JR平塚駅北口近くにある商業施設「平塚ユーユー梅屋本館」(神奈川県平塚市紅谷町)が25日をもって営業を終了した。かつては百貨店として地元民に親しまれてきたが、施設の老朽化や経済環境の変化に対応できず閉館。隣接する「ユーユー駅前館」の営業は継続するが、利用客からは「子どもの頃から来ていたので残念」「日々の生活を支えてくれてありがたかった」といった惜しむ声が広がった。

 同施設は、1963年に完成し百貨店「梅屋・本館」としてスタートしたが、建物の老朽化と経営難により2011年8月に閉館。直営販売を廃止し、耐震工事とテナント募集を経て専門店ビル「ユーユー本館」として再オープンした。

 地上13階、地下2階のビルにはスーパーや衣料品店などが入り、高齢者を中心ににぎわったが、空調やトイレ、エスカレーターの老朽化が進行。テナントの管理運営会社「梅屋」の濱田八千代代表取締役は「このままの設備で営業を続けるのは難しくなった。経営がすごく順調であれば(設備)投資できるが、今は地方の百貨店でも同じような状況。そもそも対面式の小売業はどこも厳しい」と本館の営業継続を断念した。

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