台風15号による影響で発生した静岡市清水区の大規模な断水は規模が拡大しています。飲み水の供給は来週以降になる見通しで、断水の影響は教育現場にも広がっています。
<山本太朗記者>
「午前7時45分です。静岡市清水区三保にある給水所に来ていますが、朝から給水を待つ人で、列ができています」
9月26日朝、清水区三保で市が開設した給水所には長蛇の列が。
<近隣住民>
「こんなに水が出ないと不便な物だなと、痛感している。できるだけ早く(復旧を)頑張って欲しい」
いまや断水は清水区内の6万3000世帯に拡大。原因は台風15号の大雨です。
<影島亜美キャスター>
「興津川の取水口です。現在も、業者による撤去作業が続いているのですが、重機が入れず、作業員が手作業で流木を取り除いている状況です」
清水区の主な水源になっている興津川の取水口が被災。9月26日予定されていた重機を使った修繕作業は、27日以降に持ち越しとなりました。
<静岡市 田辺信宏市長>
「復旧作業を急いでいるが、川の水位が下がりきっていないことが障害となっています。水量が下がるまでは重機を入れられず、人力での作業を行っている状況で、機械での作業が可能となれば最短4日で生活用水の供給を順次開始できる」
静岡市の説明では27日に重機を入れて作業を始められれば、4日後の土曜日、10月1日には生活用水として復旧、飲み水として水道が使えるのは早くて10月3日の月曜日の予定です。
断水の影響は、学校やこども園にも及んでいます。
<駒越こども園 中野早好子園長>
「こども達がこちらで、職員が蛇口をひねって、こども達が手を洗うようにしているんだけど、今日は、全然水が出ません」
飲み水や生活用水が確保できないことから、静岡市内では42の小中学校と22のこども園などが休業・休園になっています。静岡市は27日も17のこども園と29の学校が臨時休校になると説明しています。断水は復旧の「足かせ」にも。
<押切新町 吉田秀明自治会長>
「ここずっと断水しているので、お風呂も使えないし、圧力がないので給湯器も動かない」
川の氾濫などによって浸水被害を受けた清水区押切地区にある住宅では、ほとんど水が出ないため、浸水した部屋の泥などが洗い流せず、困っていました。さらに住民を苦しめているのが「災害ごみ」の問題です。
<押切新町 吉田秀明自治会長>
「町内で公園があるんですけど、そこに災害ゴミがいっぱいで、受け入れキャパを超えた」
この地区の複数の公園では、多くの「災害ごみ」が持ち込まれる一方で、市のゴミ収集が間に合わすでにひっ迫状況です。
<押切新町 吉田秀明自治会長>
Q.一番困っていることは?
「ゴミのまとめや搬出とか、ボランティアが来てくれるとほんとにいいんですけど、町内全域が水に浸かってているので、お互いに手を出せない」