PayPay、LINE Pay、メルペイ……キャッシュレス決済で損しないためのお得雑学

多くの人が日常的に使っているキャッシュレス決済。意外と知られていない小ワザや、実は知らず知らずのうちに損していることがあります。

今回は代表的な3つのキャッシュレス決済−−PayPay、LINE Pay、メルペイで使える、お得な考え方やテクニックを紹介します。


PayPay

最近では毎週月曜日に更新されているPayPayクーポン。あらかじめクーポンをセットしてPayPay決済すると、付与されるPayPayポイントが上乗せされるサービスです。

この上乗せされるPayPayポイントにかかる原資は、実はPayPay側ではなく、お店側が負担しています。PayPayクーポンは、集客のためにお店が発行しているものなのです。PayPayによる高い訴求力が期待できるとあって、様々なお店がクーポンを発行しています。5,000万人突破とトップシェアを誇るPayPayならではの、他の決済にはないメリットと言えるでしょう。PayPayクーポンを使ったことがないという方は、PayPayアプリ内のクーポンアイコンから簡単に始められるので是非とも利用してみてください。

PayPayクーポンの発行がお店側の負担であることで、もう一つメリットが存在します。それは、支払い方法を問わないことです。

PayPayが実施しているキャンペーンであれば、適用条件としてPayPayの支払い方法が限られていることが多いのですが、PayPayクーポンはお店へ集客することを目的としたサービス。支払い方法の制限は集客効果の妨げになるとの判断からか、クーポンが適用される支払い方法が幅広くなっています。

これにより、PayPayの支払い方法に設定したクレジットカード(PayPayカード以外)による支払いでもクーポンが適用される仕様になっています。PayPayに設定しているクレジットカードの還元率が1%であれば、PayPay残高支払いの基本還元0.5%を上回るので、より多くの還元を受けながらPayPayクーポンの特典も両取りすることが可能です。

LINE Pay

コード決済サービスのLINE Payは、街のお店でLINE Pay残高から支払いしても還元がありません。また2022年7月からは、街のお店で使えるLINE Pay特典クーポンの提供も終了してしまったため、街でお得にLINE Payを使う方法は、ほぼなくなってしまいました。

LINE Payで還元を得る手段としては、Visa LINE Payクレジットカードや三井住友カード(Visaブランド)を支払い方法に設定したチャージ&ペイがあります。三井住友カードによるチャージ&ペイでは、カードと同じ還元率でVポイントが付与されます。ただし、Visa LINE Payクレジットカードの通常還元率は1%ですが、チャージ&ペイでは0.5%にダウンしてしまいます。三井住友カードもVisa LINE Payクレジットカードもクレジットカードの還元率を上回らないので、お得の観点からすると街のお店のLINE Pay利用にメリットはありません。

しかし、LINE Payはオンライン利用に強みがあります。街のお店のLINE Payクーポンの配布は終了しましたが、オンラインにおける特典クーポンは引き続き発行されているので、出前館やラクマなどで割引の恩恵が得られます。

また、請求書払いでも有用です。PayPayの請求書払いは2022年4月から還元の対象外となってしまいましたが、LINE Payのチャージ&ペイであれば還元が受けられます。

街のお店でお得に買い物をするには、コード決済のLINE Payではなく、Visa LINE Payプリペイドカードを利用しましょう。こちらもLINE Pay残高を使った支払い方法です。Apple PayやGoogle Payに設定して使えるバーチャルプリペイドカードで、終了時期未定の2%還元キャンペーンを実施しています。iDやVisaのタッチ決済に対応しているので、幅広いお店で2%還元が得られますよ。

メルペイ

本人確認を完了しているアカウントであれば、メルカリの売上金は自動的にメルペイ残高になります。メルペイ残高の基本的な使い道としては、メルカリの商品購入や街のお店でメルペイ決済、もしくは銀行口座に振込することになります。銀行口座に振込する場合はその都度200円の手数料がかかってしまうため、振込をためらう方も多いと思います。

メルペイは、残高をそのまま使う場合と振込する場合の「損益分岐点」の考え方が重要になってきます。

メルカリ商品の購入や街のお店で買い物する時、メルペイ残高から支払うと還元は発生しません。一方、メルカリでも街のお店でも、クレジットカードによる支払いではカード分の還元が得られます。

例えば、クレジットカードが1%の還元率であれば、2万円で200円分の還元が得られ、振込手数料と同額になります。メルペイの代替となる決済手段が1%還元のクレジットカードであれば、およそ2万円の売上金が損益分岐点ということになります。

また、街のお店でVisa LINE Payプリペイドカードを利用すると、前述したように2%の還元を得られるので、1万円分の買い物で振込手数料と同額の200円分のポイントが獲得できます。この場合およそ1万円が損益分岐点となります。

ある程度まとまった売上金であれば、手数料を払ってでも銀行口座に出金し、別の決済手段に回した方がお得になるのです。


日頃何気なく行っていることでも、ちょっとした心がけでお得度がアップします。

  • PayPayクーポンは他社クレジットカードでも適用される
  • LINE Payはオンラインに活路、街のお店ではVisa LINE Payプリペイドカードで2%還元
  • メルペイの損益分岐点

今回紹介したこれらのテクニック、是非とも意識してみてください。

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