今夏の富士山登山者16万人超 コロナ禍前の7割弱にとどまるも遭難者数は上回る 

富士山の初冠雪が記録された9月30日、環境省は2022年の富士山の夏山シーズンの登山者数が4つの登山道合わせて、16万100人だったと発表しました。2021年と比べると2倍ほどになっていますが、コロナ禍前の2019年と比べると、7割弱に留まっています。

【富士山夏山シーズン 総登山者数】

▽2022年ー16万100人

▽2021年ー7万8548人

▽2020年ー※開山せず

▽2019年ー23万5646人

【2022年夏山シーズン 登山道別登山者数】

▽吉田口(山梨県)ー9万4000人

▽富士宮口(静岡県)-4万1500人

▽須走口(静岡県)ー1万2600人

▽御殿場口(静岡県)ー1万2000人

静岡県側の3つの登山道では合計6万6100人でした。2021年の約2.7倍となりましたが、コロナ禍前の2019年と比べると8割弱です。御殿場口に関しては、コロナ禍前の2019年と同じ水準(2019年:1万2230人→2022年:1万2000人)にまで登山者数が回復しています。

山梨県側(吉田口)の登山者数が2021年の6割程度に留まったのと比べると、静岡県側の方が登山者数は回復傾向でした。

【富士山夏山シーズン(静岡県側)登山者数】

▽2022年ー6万6100人

▽2021年-2万4156人

▽2020年ー※開山せず

▽2019年ー8万5677人

登山者数がコロナ禍前の8割弱に留まった一方、遭難事故はコロナ禍前と同じ水準に達しています。

2022年夏山シーズンは16万人超え

静岡県警によると2022年、静岡県側では50件の遭難事故が発生していて、登山者数に対して、救助を求める人の割合が増えたことが、浮き彫りとなりました。

【富士山夏山シーズン 静岡県側遭難事故】

▽2022年ー50件(51人)

▽2021年-14件(14人)

▽2020年ー開山せず

▽2019年ー46件(53人)

【2022年遭難事故の原因(静岡県側)】

「疲労」ー22件(22人)

「病気」ー13件(13人)

「転倒・滑落」ー9件(9人)

「道迷い」ー3件(4人)

「その他」ー3件(3人)

2022年は「疲労」による救助が目立ちましたが、新型コロナの影響によるアウトドアブームなどもあり、初心者による登山が多かったことなどが、一因とみられています。

遭難事故数はコロナ禍前を上回る

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