コロッケの中身はコオロギ…福井の女子高生が今話題の昆虫食作ってみた 栄養価たっぷりエビの味

食用コオロギを使ったメニューの研究・開発に取り組む生徒たち=福井県鯖江市の鯖江高校
コオロギコロッケ(鯖江市市民活躍課提供)

 今はやりの昆虫食を味わってみて―。福井県立鯖江高校探究科2年の女子生徒3人が、食用コオロギを使ったコロッケを“開発”した。タンパク質が豊富で、鉄分などの栄養素も含まれる冷凍コオロギを刻み、ジャガイモ、タマネギと混ぜてタネにした。10月1、2日に鯖江市さばえNPOセンターで開かれる「多国籍カフェ」で、個数限定で試食提供する。

 開発したのは佐々木仁子さん、山口愛玲菜さん、木村茉央さん。3人は今年6月から「貧しい国では飢餓に苦しんでいる人が多い。昆虫食で世界の食糧問題を解決できないか」と、昆虫食の可能性を探り始めた。鯖江市文化の館内の飲食店「こっしぇるん。かふぇ」のオーナー上嶋睦美さん(61)の協力を得て、コオロギメニューの開発に取り組んできた。

⇒【写真】コオロギコロッケどんな姿?

 鯖江市の支援も受け、通販サイトから食用の乾燥、冷凍コオロギに加え、粉末タイプも購入。「昆虫食の魅力が伝わりやすい料理にしよう」と、ハンバーグやつくだ煮、白玉など、さまざまな調理法を試した。

 その中でコロッケは1番の自信作だという。肉の代わりに栄養価の高いコオロギを使い、からっと揚げてヘルシーに仕上げた。コオロギの食感や味はエビに近く、3人は「大きな抵抗感なく食べてもらえるのでは」と期待する。

⇒GODIVA×森八大名閣の新スイーツ先行販売中

 飢餓や貧困をなくすことは、鯖江市が推進しているSDGs(国連の持続可能な開発目標)にも掲げられる。山口さんは「自分たちが昆虫食に真剣に取り組むことで、周囲の理解も進んできたと感じる。小さなことから大きな問題を考えるきっかけになれば」と話す。

 多国籍カフェは両日午前10時~午後4時。コオロギコロッケの試食提供は1日午後1時からと、2日正午から(無料。なくなり次第終了)。ほかにブラジル、ベトナム、フランスの軽食やお菓子が販売される。問い合わせは鯖江市市民活躍課=電話0778-53-2214。  

© 株式会社福井新聞社