日本代表、2022年W杯メンバー入りが当確になった5人の選手

ワールドカップ選考前に行われる最後の試合を終えた日本代表。

アメリカ、エクアドルと対戦した欧州遠征では、当落線上の選手たちの明暗が分かれることになった。

ここでは、この欧州遠征で本大会のメンバー入りがほぼ当確になったであろう選手をピックアップしてみる(すでに当確といえる存在だった選手は除外)。

鎌田大地

日本代表入り当初、大迫勇也に代わるCF(1トップ)としても計算が立つということで、鎌田の未来は明るいかと思われた。

ただ本人がその役割を望まず、また、チームが最終予選途中に3ボランチへと変更し快進撃を繰り広げたために序列は低下する。

しかし6月の代表シリーズで強豪国を相手に臆さないプレーを披露。欧州で継続的な活躍を続ける彼の成長、そして状態の良さは誰の目にも明らかだった。

今季も開幕から絶好調で、先月のアメリカ戦ではトップ下起用に応え先制ゴールも決めた。今や鎌田抜きのチームは考えるのも難しく、当確といっていいだろう。

伊藤洋輝

Qolyでは早い段階から伊藤洋輝の日本代表入りを推していた。

ただそれは長友佑都の衰えが叫ばれる中、左サイドバックでのプレーも可能(当時はあまりそれが知られていなかった)な彼を「サプライズ」で呼んではどうかというもの。

今年6月のシリーズで初招集されたが、すでに開催まで半年を切ったワールドカップのメンバー入りは難しい道のりかと思われた。

しかしそこからのサクセスストーリーは知っての通り。先月の代表戦では4バックから3バックへの変更にも順応してみせており、もはや欠かせない一員となっている。

シュミット・ダニエル

日本代表のGK争いは権田修一が守護神に君臨し、それを若い谷晃生と大迫敬介、大ベテランの川島永嗣が追うという構図が完璧に出来上がっていた。

しかしそれに待ったをかけたのが、これまで定期的に招集されながらも燻っていたシュミット・ダニエルだ。

シント=トロイデンで正GKを務める30歳は、先月末のエクアドル戦で先発に抜擢されると、ファインセーブやPKストップでチームを救ってみせた。

身長197cmと長身だがビルドアップの能力にも優れ、欧州での経験も積み重ねている。負傷離脱した権田修一の状態次第では、直前での「守護神交代」も起こりうるだろう。

相馬勇紀

東京五輪でコンディション不良の三笘薫を抑えてレギュラーを務めた実績はダテではなかった。

最終予選の出場はゼロ。しかし今年7月に行われた国内組だけのE-1選手権で3ゴールと猛アピールすると、欧州遠征メンバーに生き残った。

その遠征での出場はエクアドル戦での短い時間だったが、途中投入から停滞していた試合の流れを確かに変えた。その働きは評価されるべきであろう。

ドリブラーだが相手の弱点を見つけ出す戦術眼にも優れている。また精神的にも非常に強く、彼の力はワールドカップのような大舞台でより輝くかもしれない。

久保建英

成功を約束された日本サッカー界の神童も、春先の時点では追い詰められた状況にあった。

得意とする右サイドは絶対エースの伊東純也が君臨し、同じ左利きの堂安律も控える中で、もう一つの選択肢であるトップ下も3ボランチの採用でポジションがなくなったのだ。

低迷するマジョルカで定位置さえ確保できていなかった久保については、不要論の論調も確かに高まりつつあった。

しかし久保は、6月の代表取材で「名前のあるクラブで活躍すれば序列は変えられる」と強気の発言。その言葉通り、レアル・ソシエダへの完全移籍で一気に息を吹き返した。

アメリカ戦では不得手な左サイドで一定のパフォーマンスを披露。チームに必要なピースであることを証明している。

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なお、まずは10月21日の時点で55人の選手リストがFIFAに提出されるとのこと。そして、11月1日に日本代表のW杯メンバーが発表される。

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