高校野球ファン興奮 甲子園を沸かせた強豪校が宇都宮で熱戦

清原球場に入る国学院栃木の選手や対戦相手の近江のエース・山田らを見ようと集まった大勢のファン=2日午前、宇都宮市清原工業団地

 宇都宮市清原球場で2日に始まった「いちご一会とちぎ国体」特別競技の高校野球硬式は正式競技に勝る人気ぶりだ。甲子園を沸かせた強豪校が集うだけに、1回戦の前売りチケット6800枚は即完売。栃木県内外のファンがスタンドを埋め尽くし、激戦に熱視線を注いだ。

 福島県西郷村から訪れた美容師佐川(さがわ)まゆみさん(58)は9月12日、チケット販売開始日にインターネットサイトで手に入れたという。この日の第1試合では、お目当ての聖光学院(福島)が勝利。「聖光らしい粘り強い戦い。生で見られたのが一番」と感激の様子だった。

 国学院栃木と近江(滋賀)の試合の直前には球場の正面入り口が大混雑。甲子園のスター選手を一目見ようと、スマートフォンを手にしたファンが押し寄せた。県立高校3年手塚愛葉(てづかあいは)さん(17)はプロ注目の近江のエース山田陽翔(やまだはると)を写真に収め「迫力とオーラがすごい」と声を弾ませていた。

 夏の甲子園で東北勢初の優勝を飾った仙台育英(宮城)と春の選抜大会を制した大阪桐蔭(大阪)の注目カードは午後2時半ごろ始まった。日光市、公務員森田拓実(もりたたくみ)さん(23)は「甲子園じゃないと見られない。豪華過ぎる」と興奮。3日の国学院栃木の準決勝も心待ちにし「地元の学校が日本一になるのを見たい」とエールを送った。

高校野球硬式の部1回戦で今夏の甲子園優勝校・仙台育英(宮城)とセンバツ優勝の大阪桐蔭(大阪)が激突。多くの高校野球ファンが詰めかけた=2日午後、宇都宮市清原工業団地

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