休養中のホワイトソックス・ラルーサ監督が退任へ 米紙が報道

アメリカの大衆紙「USAトゥデイ」は、日本時間10月4日にギャランティード・レート・フィールドで行われる試合で、ホワイトソックスの指揮官トニー・ラルーサ氏の勇退が発表されることを報道した。今週78歳の誕生日を迎えるラルーサ監督は、現地8月30日に健康上の問題からチームを離れており同9月24日に今シーズンの残り全試合を休養することが発表されていた。ホワイトソックスの監督には2021年シーズンから就任し、まだ来季も契約を残している状況だった。

ホワイトソックスはラルーサ監督就任初年度の昨年こそ93勝69敗で地区優勝したものの、ディビジョンシリーズではアストロズの前に4連敗で敗退。今季は159試合を消化して79勝80敗でポストシーズン進出を逃すなど苦しいシーズンを送っていた。監督退任に関して球団から正式なリリースは出ていないものの、一部の選手はこの日の試合後にコメント。リリーバーのジョー・ケリーは「彼は綺麗な形での勇退を選んだ。まだ50歳なら違う判断になっていただろう。彼のためにもう少しいいパフォーマンスができればよかったが、我々は選手としてやるべきパフォーマンスが出来なかった。」と語り、2年目の外野手アンドリュー・ボーンは「彼は健康に留意する必要があり、それが何よりも先決。彼が知っていることを学べるのはとても光栄なことだったし、とても助けになった。」とコメントした。

ラルーサ氏は1979年にホワイトソックスで監督としてのキャリアをスタートすると、1989年にはアスレチックスの監督として自身初のワールドシリーズ制覇。1996年から率いたカージナルスでは7度の地区優勝を果たし、2006年と2011年にはワールドシリーズ制覇と黄金時代を築き上げた。背番号10はカージナルスの永久欠番となっており、2014年にはベテランズ委員会の選考で野球殿堂入り。監督として通算2899勝はコニー・マックの3731勝に次ぐ歴代2位の数字であり、通算勝率.536、年間最優秀監督4度受賞とチームを勝利に導いてきた名将が惜しまれながらグラウンドを去る。

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