【静岡豪雨】「一日も早く撤去してもらわないと限界が来ている」清水区の仮設置き場で“災害ごみ”受け入れ開始 対応遅いと不満の声相次ぐ

台風15号で発生した災害ごみについて、静岡市は10月3日から大規模仮置き場で一般から受け入れを始めました。一方、静岡市清水区の公園などには、いまだ多くの廃棄物が残り、大きな問題となっています。

<寺坂元貴記者>

「きょう開設された仮置き場では、こちらで身分や内容を確認します。もうすでに、こちらから見る限りでもたくさんのごみが積まれています」

JR清水駅東口の遊休地に設けられた静岡市の大規模な災害ごみの仮置き場。静岡市民を対象にした災害ごみの受け入れが、10月3日から始まりました。仮置き場の広さは1万4000平方メートル。災害ごみ8000トンほどを受け入れ可能です。

3日は静岡市の田辺市長が現地を視察。「市民には迷惑をかけている」とした上で、前向きに対応をしていきたいと話しました。

<静岡市 田辺信宏市長>

「いまはまず当面のこの課題について公民連携でスピード感をもって市民の役に立つ、そんな受け皿を作っていきたい」

断水が解消されつつある中で、災害ごみの処理は最重要課題に浮上しています。静岡市清水区の押切南ふれあい公園では、自衛隊員による災害ごみの回収が進められ、2日間でほぼ取り除かれました。

<寺坂元貴記者>

「片付けが進む場所がある一方で、廃棄物がほぼ手付かずの公園が清水区内には数多くあります」

押切南ふれあい公園から直線距離で200メートルほど南にある押切公園では、災害ごみがずっと置かれたままの状態に。臭いなど衛生面での心配があり、住民からは市の対応が遅いと不満の声が相次いでいます。

<地域住民>

「もっと早くこういう時の対策を考えてほしい。知事と市長の意見が一緒になるように」

「一日も早く撤去してもらわないと、各家庭も限界が来ている」

ただ、静岡市は人手も運搬用の車も足りないと説明。災害ごみ問題の解消には1か月程度かかるとの見通しを示しました。

<静岡市ごみ減量推進課 三木秀明課長>

「我々の考えとしてうず高く積まれている公園は、崩れて二次災害が起こる可能性もある、危険度の高いところに入って行きたい」

景観や治安の悪化につながるなどの懸念もあるため、市民はできる限り早い段階での撤去を求めています。

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