信越ポリマー 糸魚川工場さらに拡張 ウエハーケース増産へ

 信越化学工業(本社・東京都)の子会社、信越ポリマー(同)は現在、増設工事を進めている糸魚川工場(糸魚川市大和川)をさらに拡張する。来年半ばから建屋の増設に着手し、2024年6月ごろまでに稼働させる方針だ。
 同社によると、一連の投資額は約105億円で、拡張する工場の面積は約8000平方メートル。
 同工場西棟の隣に建屋の増設を行い、半導体製造に必要なシリコンウエハーの輸送用容器(ウエハーケース)の増産を開始する。現在工事を進めている建屋は、製造に必要な機器を整えた上で来年1月から生産を開始する。その後さらに建屋の建設を始め、2024年初めには建屋が完成、6月ごろまでに稼働させる方針だ。
 同社によると、一連の設備投資で協力会社を含めて新に300人の雇用が生まれる見通しで、従業員の住宅確保が課題となる。同社は糸魚川市から、工場から車で5分ほどの場所にある市営住宅と高齢者共同住宅を譲り受けて改装し、住居に充てる方向で調整を進めている。

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