戦没者5万6727人の冥福祈る 岡山で県秋季慰霊祭

戦没者を供養した岡山県戦没者秋季慰霊祭

 岡山県戦没者秋季慰霊祭(県戦没者顕彰会主催)が5日、岡山市中区奥市の県護国神社であり、明治から昭和にかけて戦争で亡くなった県関係の5万6727人の冥福を祈った。

 遺族ら約300人が参列。黙とう後、河野薫宮司が祝詞を奏上し、代表者が玉串を奉納した。遺族らは静かに手を合わせ、戦没者の霊を慰めた。

 太平洋戦争中、1歳の時にビルマ(現ミャンマー)で父親を失った藤原信子さん(79)=倉敷市=は「改めて父を思って心から祈りをささげた。ウクライナでも同じように親を失った子どもたちが居るだろうと思うと心が痛む。戦争が早く終わってほしい」と話した。

 同神社では6日午前10時から「秋季慰霊大祭」もある。備中神楽の奉納や華道展が行われる。

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