【ウエルシアHD】決算説明会/松本社長「調剤を中心にしたウエルシア独自のヘルスケアエコシステム」構築目指す

【2022.10.06配信】ウエルシアホールディングスは10月6日、2023年2月期第2四半期の連結業績(2022年3月1日~2022年8月31日)の説明会を開催した。説明にあたった松本忠久社長は、今後の取り組みとして、「調剤を中心としたウエルシア独自のヘルスケアエコシステムを考えている」と話した。医療機関など関連機関とも連携し、受診勧奨なども組み込んだ「エコシステム」を構築していく考えを示した。

松本社長は調剤併設の「ウエルシアモデル」に継続して取り組んでいく考えを表明。

すでに国内1943店舗中の調剤併設率は73.5%に達しているとした。
ウエルシア薬局においては、調剤併設率は83.9%になっている。

さらに、「今後は調剤を中心としてウエルシア独自のヘルスケアエコシステムを考えている」と話し、「お客様一人一人の健康状態をどれだけ理解し健康維持・増進のお手伝いができるか。受診勧奨を含めてエコシステムを融合していくことがポイント。医療機関をはじめ関連機関と連携を取りながら検討を進めていく」と方針を示した。

薬局DXに積極的に挑戦

さらに国が進める電子処方箋など薬局DX推進については、「薬局機能の高度化が一層進むと考えられる」との見方を示した上で、「この波をチャンス捉え、新しいものにチャレンジすべく次期中計に向けて準備を始めていく」と意欲を見せた。
さらに介護のニーズがいっそう高まるとし、「介護を含めたドメインを構築していきたい」とした。

かかりつけ薬剤師は1000人から1400人に増加

調剤事業に関連してはアナリストから調剤基本料減算の経過措置切れに対する対応について質問が出ると、取締役副社長の中村 壽一氏は、地域支援体制加算などの技術料算定を積極的に行っていく方針を表明。現在「20%を超える勢いで伸ばしている」と述べた。
また、特にかかりつけ薬剤師の育成を拡充しており、「これまで1000人だったが1400人まで伸びている」と話した。

同社は4月に新卒薬剤師を420人採用したと明かした。これは昨年と同水準という。同社の在籍薬剤師数は7710人となった。

なお、調剤事業は前年同期比112.8%の1100億300万円となった。増収の一方、薬価・調剤報酬改定の影響を受け、売上総利益率は1.0ポイント減少の38.4%となった。

© 株式会社ドラビズon-line