改修中の厳島神社・大鳥居に扁額(へんがく)取り付け 広島・宮島

75年ぶりの大改修が大詰めの厳島神社。神社の玄関ともいわれる大鳥居に、6日扁額(へんがく)が取り付けられました。

古武家記者

「見えてきましたよ大鳥居、1年前からここまで大鳥居が見えたのは初めてです。このあと午後から神社の名前が書かれた扁額の取り付けが行われるということです。」

1日から足場の撤去が始まり、上部があらわになった廿日市市宮島の厳島神社の大鳥居。神社の境内からも、きれいな朱色に塗りなおされた様子を見ることができます。

6日は扁額の取り付け作業。扁額とは神社の名前が書かれたいわば表札のようなもの。

厳島神社・技師原島誠さん

「鳥居は当社の玄関のようなもの。扁額1枚がかなりの重さになる。」

高さ約16.6メートルの巨大な鳥居には、2メートル以上ある大きな扁額がつけられるんですが、その重さは1枚で約200キロ。

潮が引いている午後の時間帯にクレーンを使い、2枚の扁額を約13メートルの高さの足場まで吊り上げます。

古武家記者

「今扁額が1枚吊り上げられました。2枚とも無事に足場まで吊り上げられました・」

吊り上げられると、10人ほどの作業員が手作業で、約200キロの扁額を持ち上げ移動させます。まずは沖側の「嚴島神社」と書かれた扁額から。

古武家記者

「文字が見えてきました。」

徐々に潮が満ちていく中でも多くの人が見守っています。中にはひざ下までつかりながらスマートフォンで撮影する人も。そして…

古武家記者

「今ビニールがはがされました。取付完了です拍手が起こっています。」

広島市から来た観光客

「(扁額が吊り上げられることは)知らなかったです歴史的な瞬間を見られて良かったなと思います。」

公認ガイドの女性

「すごいうれしかったです。ちょっと涙が出ました。」

午後3時ごろからは神社側の「伊都岐島神社」と書かれた扁額の取り付け作業も行われました。「嚴島神社」と「伊都岐島神社」。2枚の扁額が元の場所に戻ったのは午後4時。沈み始めた太陽に照らされ黒と金がきれいに輝いていました。

12月中には足場がすべて外されて、75年ぶりの大改修が終わります。

© 広島ホームテレビ