「沖縄で多くの人に出会いたい」 ブラジル出身、県系3世の上原さん 那覇市が3年ぶり県系子弟研修生受け入れ

 世界のウチナーンチュ大会を前に、各国から沖縄県内市町村にルーツを持つ子弟研修生が来沖している。那覇市はブラジル出身の県系3世で、小禄にルーツがある上原ひできフェリーペさん(32)を受け入れている。新型コロナの影響で研修生の受け入れは3年ぶり。日本語や沖縄の文化について学ぶほか、ウチナーンチュ大会などの準備や運営にも関わる。

 上原さんは「研修を通して多くの人に出会い、沖縄の食べ物に挑戦し、いろんな場所を訪ねたい」と抱負を語った。

 来沖のきっかけは、8年前にブラジルで習い始めた琉球舞踊だった。現地の先生が訳した古典音楽の歌詞を通して沖縄の文化を学び「沖縄についてもっと知りたい」と思うようになった。2カ月の研修期間中も、週3日は家元の道場へ通う。

 「沖縄はどこへ行ってもオブジェや音楽、ブラジルとは異なる建築様式など、何かしらのアートがある」と上原さん。三線や紅型、やちむん(焼き物)にも興味があるといい、「沖縄にいるだけで多くを経験できる」と目を輝かせた。

 (比嘉璃子)

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