バリ島の神秘描く 井手さん特別展 瀬戸内市立美術館 開幕前に内覧会

内覧会で作品を解説する井手さん(手前)

 日本美術院同人の日本画家井手康人さん(60)=瀬戸内市=の特別展「神々の視座―井手康人―」(瀬戸内市立美術館、山陽新聞社主催)が9日、同市牛窓町牛窓の同美術館で開幕する。8日は関係者約100人が出席し、開会式と内覧会があった。

 井手さんは2014年に岡山県出身・在住者として100年ぶりに日本美術院同人に推挙され、日本画壇をけん引する存在として活躍する。会場には井手さんが長年取材するインドネシア・バリ島の踊り子の女性をモチーフとする代表作約50点を展示。日本美術院展覧会(院展)最高賞の内閣総理大臣賞受賞作「神々の視座」は、バリ島の最高神と祈りをささげる人々の神秘的な情景を金色の画面に表現している。

 開会式では松田正己山陽新聞社社長が「日本を代表する日本画家の一人。バリ島そのものを感じられる空間を体感してほしい」、武久顕也市長が「特別展がさらなる飛躍の一助になれば」とあいさつ。式後の内覧会で井手さんは「神様にささげる展覧会になっており、バリの魅力を楽しんでもらいたい」と述べ、作品を解説した。

 会期は来年1月15日まで。月曜日(10月10日、1月9日除く)と祝日の翌日、12月28日~1月4日は休館。開館時間は午前9時~午後5時。一般900円、65歳以上・20人以上の団体800円。中学生以下無料。

井手さんの代表作約50点が並ぶ特別展

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