41歳・ウェインライトの去就は未定 「近いうちにわかるだろう」

ワイルドカード・シリーズでフィリーズに2連敗を喫し、2022年シーズンの戦いを終えたカージナルス。アルバート・プホルス、ヤディアー・モリーナという2人のレジェンドは現役ラストゲームを終え、ユニフォームを脱いだ。そんななかで注目されるのがもう1人の大ベテラン、アダム・ウェインライトの去就だ。「みんな尋ねてくるけれど、まずは何が起こるか見てみよう。現役続行なら近いうちにわかるだろう」とウェインライト。自分のなかで答えは出しているようだが、まだ公表するには至っていない。

2021年は17勝7敗、防御率3.05という好成績を残しただけに、現役を続行することに迷いはなかった。今季は11勝12敗、防御率3.71と成績が悪化。故障で長期離脱したシーズンを除けば、黒星が先行したのはキャリアで初めてのことだった。8月末の時点では防御率3.09をマークしていたが、9月以降はなかなか腕の疲労が回復せず、6試合に先発して2勝3敗、防御率7.22と不本意なパフォーマンス。ポストシーズンでは登板機会がなかった(第3戦に先発予定だったとみられる)。

ウェインライトは「ポストシーズンで登板機会がないことは好きじゃない」と言う。「2つの捉え方ができると思う。1つは『精一杯頑張った結果なのだから仕方ない』と考えることだ。もう1つは『二度と起こらないように』とモチベーションにすることだ」とウェインライト。もしウェインライトが前者のように考えているのなら現役引退の可能性が高い。後者のように考えているのなら現役を続けるはずだ。ただし、ウェインライトは自身の立場を明らかにはしなかった。

同僚のマイルズ・マイコラスはウェインライトに現役を続けてもらえるよう働きかけを行っているという。「すでに『また春に会おう』と伝えてあるんだ。コーチとしてじゃなくてね。ヤディやアルバートと同様に替えのきかない存在だから。現役続行という選択をしてくれることを願っているよ」とマイコラス。ウェインライトは以前、少年時代の憧れだったジョン・スモルツがキャリア晩年にカージナルスのユニフォームを着たことについて「正しく見えなかった」と話していたことがあり、他球団での現役続行は考えていない様子。カージナルス一筋のまま引退するか、カージナルスで現役を続けるかの二択になりそうだ。

ウェインライトにとって最大の問題はキャリアの大部分でバッテリーを組んだモリーナが来季はいないことだろう。「もし現役を続けるとしたら、今までと同じようにはいかないだろうね」とウェインライトも自身の置かれた状況を理解している。「もし引退するとしたら、キャリアを通して史上最高のキャッチャーに受けてもらっていたことになるね」と語るウェインライトだが、自身の去就についてどんな決断を下すのだろうか。

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