福島の親子10組 原爆資料館など県内を見学 ララコープが招待

展示に見入る親子=長崎市平野町、長崎原爆資料館

 生活協同組合ララコープ(長崎県西彼長与町)の招きを受けた福島県の親子10組が8日から10日まで、県内で社会見学や観光の時間を過ごしている。
 東京電力福島第1原発事故を体験した子どもに伸び伸びした時間を過ごしてもらいたいと、同コープが2015年に始めた「福島の子ども保養プロジェクト」。コロナ禍で中断したが3年ぶりに再開。募集に応じた福島県の小学生とその保護者が、2泊3日の日程で長崎市や佐世保市を巡っている。
 8日は長崎市内を見学。長崎原爆資料館では原爆の威力や被害を物語る展示にじっくりと見入った。同県郡山市から訪れた小学6年の森絢斗(けんと)君(12)は「(原爆を体験した人は)こんなに苦しい思いをしたんだなあ」と深く印象に残った様子。母親の妙子さん(43)は「個人的に原発事故当時のことをいろいろと思い出して胸が詰まった」と話した。


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