全国和牛共進会 県勢6区で総合4位 「長崎和牛」の高品質証明

6区に出品された本県の牛(中央)=鹿児島県霧島市(全国和牛能力共進会「長崎和牛」推進協議会提供)

 「和牛のオリンピック」と称され、10日に閉幕した「第12回全国和牛能力共進会」は、開催地の鹿児島県と、宮崎県の代表牛が各区分の上位を占めた。長崎県勢は種牛と肉牛を総合的に評価する花形部門の6区にオリジナルの種雄牛「弁慶3」の子世代を出品し、同区の総合4位に当たる優等賞4席を獲得。「長崎和牛」の質の高さを改めて全国に証明した。
 6区は同じ父親を持つ種牛4頭と肉牛3頭を総合的に評価し、改良の成果が試される。本県代表牛は平戸、雲仙、佐世保、壱岐各市から出品。県やJAの担当者が小まめに成育状況を確認し、農家間の情報共有も密にしてきた。

県代表牛成績

 このうち種牛は6位、肉牛は7位で、数字を足すと「13」。この低さで総合順位が決まる。3席となった島根県は種牛11位、肉牛1位で「12」。本県は3位以内にあと一歩まで迫った。
 全9区分で本県は1~7区と特別区で優等賞、8区でそれに次ぐ1等賞を受賞=表=。内閣総理大臣賞や次点の特別賞には届かなかったが、5年前に宮城県で開催された前回大会の成績(優等賞計6区、1等賞計3区、特別賞・交雑脂肪の形状賞)と比べても遜色はなかった。
 全国和牛能力共進会「長崎和牛」推進協議会の川﨑裕司会長は「特別賞がないのは残念だが、前回並みの成績を残せた。ほぼ(全出品牛が)優等賞で全体的に改良のレベルが上がっている。長崎和牛の魅力を全国に示せた。個人的には次回開催地の北海道の躍進が印象に残った」と話した。


© 株式会社長崎新聞社