「ザ・クラウン」故フィリップ殿下の不倫 女王他界直後の配信に王室関係者が激怒「非常に不愉快」

英王室を描いた人気ドラマ「ザ・クラウン」の新シリーズで、故フィリップ殿下が不倫している様子が描かれており「残酷だ」との声がネットフリックスの上層部へ向けられている。11月に配信開始予定の第5シーズンでは、2021年4月に亡くなったエディンバラ公フィリップ殿下が、旧友で現在はビルマのマウントバッテン伯爵夫人となったペニー・ナッチブルと親しくなり、馬車の運転を教えながら自分の結婚生活の「問題」を打ち明けるという筋書きも描かれるという。

王室の専門家たちは、9月にエリザベス女王が亡くなって間もない時期に、このような内容を含む決定をしたと同配信サービスを非難。エリザベス女王の元報道官ディッキー・アービター氏は「国が女王陛下をフィリップ殿下の隣に安置したわずか数週間後に、これは非常に不愉快であり、率直に言って、残酷でくだらないものです。ペニーは、家族全員の長年の友人であったというのが真実です。ネットフリックスは人の気持ちに関心がないのですね」とザ・サン紙に語った。

また、マジェスティ誌の編集者イングリッド・スワード氏は、「非常に悪趣味です。これはフィクション。殿下が結婚について誰かに話すなんて、100万年経ってもありえないですね。王族は正気を保つためにドラマは見ないでしょう」と主張している。

同シーズンでは、フィリップ殿下役をジョナサン・プライスが演じ、女王役はイメルダ・スタウントン、殿下より30歳以上年下のペニー役にはナターシャ・マケルホーンが出演する予定だ。

2018年、同ドラマのクリエイターであるピーター・モーガンは、徹底的にリサーチがされているとはいえ、脚本家に「人々がどう感じていたのか、想像上でいくらかの飛躍をしなければならない」と要求する部分があることを認めている。

「自分の友人たちという訳ではないので、時々間違ってしまうこともあります。だから難しいですね」と話す一方、実際の出来事をある程度正確に描くことに「責任を感じています」「偽りの歴史を作ることに加担したくありませんから」としながらも、ドラマ全体が完全に歴史に忠実であるとは考えない方がいいと視聴者に忠告していた。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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