ギターとマンドリンの二重奏で心地よい音を奏でる日田三隈高校 【大分県】

イタリアで生まれた撥弦楽器(はつげんがっき)の「マンドリン」とギターの二重奏で心地よい音を奏でる日田三隈高校のギター・マンドリン部。7月に行われた全国高校ギター・マンドリン音楽コンクールで努力賞を受賞した。部長の渡辺愛華(3年)は「楽譜を覚えるのが大変だったが、失敗せずに演奏できたことが良かった」と振り返る。

3年生7人、2年生3人、1年生4人が在籍。ほとんどの部員が高校でギターやマンドリンを手にする。経験者や先輩が後輩を指導し、楽譜を読み、演奏できるようになると互いに教え合う。人に教えようとすると、「間違ったことを言えない」「要点を整理しなければいけない」「言葉を選ばなければいけない」など気を付けることが多い。教えられる側だけでなく、教える側も学んでいく。

互いに教え合い、演奏技術を磨く

3年生は入学当初からコロナ禍で、コンクールやイベント出演を経験することは少なかったが、個人練習やパート練習を行い、自分たちの奏でる音を突き詰めた。渡辺は「ギターの和音とマンドリンの甘い音色の心地よい響きを聞く方に届けることを考えた」と費やした時間が完成度の高さへとつながった。4月から徐々に出張演奏会が増え、3年生の集大成となる定期演奏会も無事に終えた。拍手の大きさは、これまでの努力の成果だと実感した。

3年生が抜けて、部員は少なくなるが「伝統のあるギター・マンドリン部として、自分たちの音を見つけて奏でてほしい」(渡辺)と託す。今後もコンクールなど大会に出場しながら、「明るく、笑顔で音楽を楽しむこと」をモットーに、音楽を通して、仲間と協力しながら関わりを深めていく。

明るく、笑顔で音楽を楽しむことがモットー

(柚野真也)

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