プレナス<9945>、MBOで株式を非公開化

プレナスの東京本社(東京・日本橋茅場町)

プレナスは14日、MBO(経営陣による買収)で株式を非公開化すると発表した。塩井辰男社長ら創業家の資産管理会社でプレナス株の41.14%を保有する塩井興産(長崎県佐世保市)がTOB(株式公開買い付け)を通じて、残る58%余りの株式取得を目指す。買付代金は最大598億円。プレナスは持ち帰り弁当「ほっともっと」、定食店「やよい軒」などを展開する。

コロナ後を見据えつつ、中食・外食市場の競争激化に打ち勝ち、持続的な成長基盤を構築するには非公開化により中長期的な視点から迅速・柔軟な意思決定を行える体制が必要と判断した。プレナスはTOBに賛同している。

買付価格は2640円で、TOB公表前日の終値1904円に38.66%のプレミアムを加えた。買付予定数は2267万4520株。買付予定数の下限は所有割合25.28%にあたる973万8914株。買付期間は10月17日~11月29日。決済の開始日は12月6日。公開買付代理人は三菱UFJモルガン・スタンレー証券(復代理人はauカブコム証券)。

プレナスは事務機器などの販売を目的に1960年に創業した太陽事務機を前身とする。1990年に現社名に変更した。1987年に持ち帰り弁当チェーン「ほっかほっか亭」を九州・山口で展開していたほっかほっか亭九州地域本部を吸収合併したのを機に外食事業に参入。1989年に定食チェーン「めしや丼(現やよい軒)」に乗り出した。持ち帰り弁当については2008年に「ほっともっと」ブランドに切り替え、全国展開している。

プレナスは1993年の株式店頭登録を経て、2002年に東証1部(現プライム市場)に上場。

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