えちぜん鉄道と福井鉄道が「御乗印」販売…計7駅で用意、東尋坊や恐竜、レッサーパンダなどデザイン

えちぜん鉄道が販売する御乗印の一つ

 えちぜん鉄道(本社・福井県福井市)と福井鉄道(本社・福井県越前市)は乗車記念証「御乗印」をそれぞれ初めて制作し、「鉄道の日」の10月14日に販売を始めた。2024年春の北陸新幹線県内開業による鉄道利用客の増加を見据え、福井のローカル線に乗った旅の思い出にしてもらう。

【えちぜん鉄道】東尋坊や恐竜デザイン

 えちぜん鉄道は▽三国▽あわら湯のまち▽永平寺口▽勝山―の4駅で御乗印を用意。はがきサイズの台紙に、越前がにや東尋坊、あわら温泉、大本山永平寺、恐竜などの観光資源がデザインされている。

 周遊観光をより楽しめるよう、JR越美北線の御乗印とデザインに統一感を持たせて連携。越美北線では一乗谷駅(福井市)と越前東郷駅(同)の御乗印が既に販売されている。越前大野駅と九頭竜湖駅(福井県大野市)は期間限定で以前配布したものを14日から売り出した。

 8種類とも1枚300円。えち鉄は各駅や駅舎内の観光案内所で、越美北線は▽九頭竜湖駅=和泉ふれあい会館▽大野駅=大野市観光協会▽一乗谷駅=朝倉氏遺跡保存協会▽東郷駅=アンテナショップ「こびり庵(あん)」―で購入できる。

 えち鉄の担当者は「1カ所だけでなく、いろんな駅に足を延ばして観光を楽しんでほしい」と話している。

【福井鉄道】伝統や人気者とコラボ

 福井鉄道が販売する御乗印は3種類。越前打刃物やレッサーパンダといった沿線地域の魅力と福鉄の車両がコラボした図柄となっている。

 越前武生駅では、2016年に引退した古参車両「モハ200型」と、越前打刃物を製造する職人を組み合わせた図柄を販売。神明駅(福井県鯖江市)では西山動物園の人気者レッサーパンダと次世代型低床車両フクラム、田原町駅(福井市)では同市を象徴する不死鳥とドイツ製車両レトラムがそれぞれ描かれた御乗印を取り扱う。

 デザインはいずれも、似顔絵アーティストで、モンキースマイルスタジオ(福井市)代表の谷純一さんが手掛けた。台紙には越前和紙が使われている。

 1枚300円。3種類とも集めて3駅のいずれかに持参すると、大正時代の車両図面(レプリカ)を先着300人に贈呈する。

 福鉄の担当者は「御乗印をきっかけに鉄道旅、土地ならではの歴史文化や食を楽しんでもらえれば」と話している。

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