「にっぽん丸」新上五島に寄港 長崎県外乗客 島を満喫

有川羽差太鼓を乗客に披露する子どもら=新上五島町青方港

 大型客船「にっぽん丸」(2万2472トン、乗客乗員約550人)が14日、長崎県新上五島町の青方郷相河崎岸壁に寄港した。乗客は観光バス8台とタクシーで教会や観光地を巡るツアーなどで、上五島を満喫した。
 客船は13日に広島港を出港し、午前9時20分に入港した。岸壁には名産品の五島うどん、かんころもち、地元の魚のすり身を使ったスリミバーガー、オリジナルTシャツ、木工細工品の出店などが並んだ。ごとう椿苗木生産グループによるツバキの苗木無料プレゼントもあり、上五島らしいおもてなしでにぎわった。
 広島市の会社員、髙橋浩一さん(51)と妻佳織さん(47)は初訪問。「海の色、水のきれいさに感動した。あこう樹の生命力にも驚いた」と浩一さん。2人とも「一番よかったのは、蛤浜。グルメでは五島うどん」と口をそろえた。
 出港イベントでは子どもたちが有川羽差太鼓を披露。船上の乗客は拍手喝采し、あちこちから「ありがとう!」と叫ぶ声が聞こえた。勇壮な太鼓が響く中、客船は午後5時、広島港に向かい、石田信明町長らが大漁旗を振って見送った。


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