リトアニアの合唱団 厳かな歌声をささげる 長崎・爆心地公園

祈りのハーモニーを響かせる団員=長崎市、爆心地公園

 リトアニアの首都ビリニュスを拠点に1989年から活動する合唱団「ヤウナ・ムジカ」の団員27人が13日、長崎市松山町の爆心地公園で、原爆犠牲者らに厳かな歌声をささげた。
 同団は日本との友好100周年を記念して全国10都市を回るツアー中。14日にあった佐世保公演の前に「長崎から平和の心を学びたい」と立ち寄り、同国の小旗を振る関係者50人から歓迎を受けた。
 献花に続き、原爆落下中心地碑を囲んで民謡「ドゥノイェーリス川の向こうで」を合唱し、祈りのハーモニーを響かせた。
 指揮者で音楽監督のヴァツロヴァス・アウグスティナスさん(63)は「起きないと思っていた」戦争が欧州の自分たちの近くで起きていることに触れ「長崎や日本の人たちには、今あるこの自由と平和の一瞬一瞬を大切に守っていこうと願いたい」と語った。

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