丹波マツタケに匹敵する香り…若狭マツタケの旬到来 福井県おおい町名田庄地区の特産品

今季の収穫が始まった若狭マツタケ=10月11日、福井県おおい町名田庄三重

 福井県おおい町名田庄地区の特産品「若狭マツタケ」の収穫が始まっている。地区内のスーパーには採れたてのマツタケが並び、濃厚な香りを周囲に漂わせている。スーパーの担当者は「収穫は始まったばかりだが入荷本数が多く順調な滑り出し」と今年の収穫に期待を寄せている。

 若狭マツタケは、国産最高級といわれる京都の「丹波マツタケ」にも匹敵する身の締まりや香り高さが特長。十数年前までは同県小浜市などでも収穫されていたが、マツタケが育つマツがマツクイムシによる食害に遭い年々収穫量が減少。現在は名田庄地区でのみ収穫されている。

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 同町名田庄三重のスーパー「カネイチ」では10月11日、大小さまざまな約30本600グラムのマツタケが並んだ。夏の適度な雨や10月初旬の寒風で育ちも良く、高さ10センチ、直径3センチほどの大きいものもそろっている。入荷は11月上旬まで続き、例年並みの20キロを見込んでいる。

 田中俊弘店長(54)によると、既に県内を中心に20件以上の注文が入っているという。「炊き込みご飯や焼き物で食べるのがお薦め。香り高い秋の味覚を味わってほしい」と話している。

 カネイチでは100グラム3千~1万5千円で販売している。

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