87歳の大女優 ネトフリ番組『ザ・クラウン』を猛批判 英王室に対し「ひどく不当」

「007」シリーズなどで知られる女優ジュディ・デンチ(87)が、ネットフリックスの人気ドラマ『ザ・クラウン』について英王室に対し「ひどく不当」と批判した。ジュディは、2005年にエリザベス女王からコンパニオン・オブ・オーダー勲章を授与され、『Queen Victoria至上の恋』『ヴィクトリア女王 最期の秘密』ではヴィクトリア女王を演じていた。ドラマを「扇情主義」と非難、番組の始めに事実に基づいていない「フィクション」であると警告を出すべきだと指摘している。

19日にザ・タイムズ紙への公開書簡の中で、ジュディはこう述べている。「ドラマが私達の時代に近づくにつれ、歴史的正確さと下品な扇情主義との間の線をより自由にぼやけさせているようだ。私ほど芸術的自由を信じているものはいないが、これを問題視しないわけにはいかない」「制作側は、各エピソードの始めに免責条項を記載するべきだという全ての呼びかけに抵抗してきた」

「ネットフリックスが再検討をする時が来た。つい最近喪に服したばかりの遺族や国のために。70年間非常に忠実に国民につかえた君主への敬意を示す意味で、またイギリスのサブスクライバーの目において彼ら自身の評価を保つために」

11月に配信開始するシーズン5では、ドミニク・ウェスト演じる当時のチャールズ皇太子が母親エリザベス女王の退位を求めて陳情するシーンが描かれていると言われており、ジュディは「不正確で人を傷つける歴史描写」になることを危惧しているという。

当時の英首相だったジョン・メージャー氏の代理人は16日にメール・オン・サンデー紙に対し、このシーンを「樽一杯の悪意あるナンセンス」と非難している。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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