勝山市長、ネット中傷した女性に損害賠償求め提訴 水上実喜夫氏「投稿は完全に虚偽」、女性は争う構え

 インターネット掲示板に虚偽の内容を書き込まれ名誉を傷つけられたとして、福井県勝山市の水上実喜夫市長が、同市の女性に約280万円の損害賠償を求めて福井地裁に提訴したことが10月21日、分かった。

⇒ネット掲示板にデマ、一方的な非難電話…感染公表後の誹謗中傷

 訴状などによると、2020年11~12月、ネット掲示板に原告が不貞行為やパワハラ行為をしているかのような内容の投稿があった。原告が発信元を調べ、勝山署に刑事告訴。女性は書類送検され、一部の投稿について略式起訴されたため「女性が投稿したのは明らか」と主張している。「投稿は完全に虚偽」「複数回投稿し、執拗(しつよう)で悪質」などと精神的苦痛を被ったと訴えている。

 水上市長は取材に「情報を取り扱うモラルが大切で、ネット社会を健全にしていくためにやるべきことをやりたい」と述べた。

 女性側は「市長が市民を相手に訴えるのは前代未聞で不当だ。うそを(ネット掲示板に)書いたわけではないので、その正当性については法廷で争う」としている。

© 株式会社福井新聞社