ウインターカップ県予選特集 バスケットボール女子(4) スピード感あふれる超攻撃型チームへと進化した藤蔭 【大分県】

スピード感あふれる藤蔭バスケが完成に近づきつつある。自陣からリングまであっという間にボールを運び、シュートを決める。「電光石火」のファストブレイクは、昨年のチームより、さらにスピードアップして進化した。

6月の県高校総体は「ある程度自信を持って挑んだが、目指すバスケができなかった」と芦川尚子監督。決勝リーグ全敗に終わり、もう一度、藤蔭バスケを見直して自分たちの長所に特化することにたどり着いた。スピードとシュート力を生かした攻守の切り返しの速いトランジションこそが勝利への道標となった。

チームNo.1のスピードを持つ瀧村香月(2年)がボールを運び、シュート力のある平本咲羽(3年)、窪田千潤(2年)が得点を量産する。速攻を防がれても組織的なセットプレーで、どのポジションからも得点が狙える。もちろん守備も強化してきたが、「最後に相手より1点上回ればいい」という共通意識のもと、超攻撃型チームは点の奪い合いでは一歩も引くことは考えていない。

最近の練習試合では大学生相手にスピードで圧倒し、点の取り合いを制するなど調子は上向き。ウインターカップ県予選では、攻め続け頂点を目指す。

超攻撃型スタイルで優勝を目指す

戦力分析

オフェンス力…10点

ディフェンス力…6点

リバウンド力…6点

シュート力…8点

3点シュート力…8点

高さ…7点

(10点満点)

攻撃は最大の防御なり。読んで字のごとく、攻め続けることが結果的に最大の防御になる。スピード感あふれる攻撃は、藤蔭の代名詞であり、「男子と試合をしてもスピードで劣ることはない」と芦川監督は絶大な自信を持つ。圧倒的な攻撃力で点の奪い合いを制するつもりだ。

ただ、相手にスローペースでロースコアの試合展開に持ち込まれたときのペース配分が気がかりだが、すでに手は打ってある。6番目の選手となる養父くるみ(3年)は攻守のバランスが良く、戦況に合わせたプレーで試合の流れを変える役割を担う。キャプテンとしてもチームをまとめ、勝利への意欲も強い。「相手のペースに合わせることなど考えていない」と強気な姿勢でチームを引っ張る。

「電光石火」のファストブレイクを磨く

(柚野真也)

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