「おいしく感じた」 神奈川・秦野の小学生が「青パパイア」収穫 給食のカレーシチューに使用

育てた青パパイアを収穫する児童と桐山篤さん(中央)=秦野市鶴巻、市立鶴巻小学校

 神奈川県秦野市立鶴巻小学校(同市鶴巻)の4年生が20日、農作物を育てる苦労などを学ぼうと栽培した「青パパイア」の収穫に臨んだ。栽培期間は約5カ月にわたり、農家の思いや苦労を肌で感じながら丁寧に切り取っていった。

 同校の4年生は昨年、同市の特産品化を目指している青パパイアの食育授業を体験。今年は農作物を育てる苦労や市の農業の現状を学ぼうと、市農業振興課の桐山篤さん(35)の指導を受けながら今年5月に2品種計10本の苗を植え、大切に育ててきた。

 収穫期を迎えた畑にはパパイアの木が並び、いくつもの青パパイアがたわわに実った。児童らは、切り口から出てくるパパイン酵素に驚きながらも大事そうに切り取り、給食室に届けた。桐山さんは「栽培、管理、収穫、出荷を経験して立派な農家の一員。今回の学びや結果が市の農業の応援につながっている」と児童の努力をたたえていた。

 収穫した青パパイアは給食の「カレーシチュー」に使われ、児童らはあっという間に完食。松尾美月さん(10)は「育てるのは大変だったけど、たくさん実ってびっくり」と振り返り、佐藤さくらさん(10)は「自分たちで作ったから、さらにおいしく感じた」と達成感に浸っていた。

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