国指定重要無形民俗文化財「平戸神楽」の24番まである演目全てを舞う「大々(だいだい)神楽」が26日、平戸市岩の上町の亀岡神社(下條紀元宮司)であり、地元住民や観光客が伝統芸能に見入った。
平戸神楽は江戸時代、平戸藩主の命令で神職が全国各地の神楽を見て回り、地元の神楽と組み合わせて完成させたとされる。演目の数で小、中、大、大々の4種があり、全てを舞う「大々神楽」は同神社秋の例大祭(平戸くんち)だけ。十数人の神職が笛、太鼓と舞いを交代で担当する。
午前中、拝殿で「太鼓始(はじめ)」を奉納。午後は境内の神楽殿で、四方を払い氏子の長寿を願う「荒塩(あらしお)」や真剣3本を使う「二剣(にけん)」まで12演目を披露した。拝殿に戻って天下太平と氏子の繁栄を願う「八散供米(やちくま)」まで休憩を挟んで7時間以上、舞いと演奏が続いた。
西彼長与町の女性会社員(50)は「初めての平戸神楽。神様を楽しませるという本来の目的が感じられた。最後まで見られないのが残念」と話した。
「平戸神楽」大々神楽を奉納 亀岡神社例大祭
- Published
- 2022/10/27 11:10 (JST)
- Updated
- 2022/10/27 12:44 (JST)
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