観光バス横転事故、運転手立ち会わせ実況見分 現場で頭を下げる場面も=静岡・小山町

10月13日に静岡県小山町須走で観光バスが横転し27人が死傷した事故で、警察は10月27日、バスの運転手を立ち会わせて実況見分を行いました。運転手は、事故現場で深々と頭を下げました。

10月27日午前11時過ぎ…運転手の男はバスが横転した現場に差し掛かると、約10秒間、深々と頭を下げました。

現場検証に立ち会うバス運転手ー静岡・小山町

この事故は10月13日、静岡県小山町須走の「ふじあざみライン」で観光バスが横転し、乗客の埼玉県入間市の女性(74)が死亡、26人が重軽傷を負いました。過失運転致死の疑いで逮捕・送検されたバスの運転手の男(26)は「ブレーキが利かなくなった」と供述。押収した車体を検証したところ、ブレーキには焼けた跡があり、一部は溶けていたという事で、ブレーキを踏み続けたことによるフェード現象が起きた可能性があるとみられています。

フェード現象が起きた可能性

事故現場となった「ふじあざみライン」では27日午前、運転手を立ち合わせて実況見分が行われました。

<廣田昭由記者>

「道路中央付近を歩いています。どのあたりで操作ができなくなったのかや、ブレーキをどこでかけたのかなど、経路をたどりながら調べています」

そして、バスが横転した現場に差し掛かった運転手は立ち止まり、頭を下げました。

運転手を立ち合わせての実況見分

事故現場の400m以上手前から制御不能だったとみられる観光バス。警察は運転手と共に、出発地点の須走口5合目からバスが横転した現場まで移動しながら、どのあたりからブレーキが利かなくなったのかやギアを切り替えた地点などを1時間半にわたり確認しました。警察は路面に残ったタイヤ痕やバスが乗り上げたのり面の痕跡などと、運転手の供述を照らし合わせながら、過失について詳しく調べるとみられます。

事故現場の400m以上手前から制御不能だったとみられる

© 静岡放送株式会社