ブルボン(新潟県柏崎市)が第2四半期決算(連結)、減収減益で業績予想も下方修正

株式会社ブルボン 本社

株式会社ブルボン(新潟県柏崎市)は28日、2023年3月期第2四半期決算(連結)を発表した。売上高は429億2000万円(対前年同期増減率△2.9%減)、営業利益は△2億7,500万円(前年同期は17億9,400万円)、経常利益は2億1,900万円(対前年同期増減率△89.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1億2,200万円(同△91.1%減)となった。

ブルボンによると、チョコレート品目やキャンデー品目が順調に推移したものの、価格改定を実施した商品が想定より伸び悩んだことから売上高は前年同期を若干下回った。

利益面では、原材料、エネルギー価格の上昇に加え、円安進行によるコスト上昇がつづいている。ブルボンでは生産性の向上とコストの削減、経費の効率的な使用に継続して取り組んだことに加え、一部商品において価格改定や規格変更を実施し適正利益の確保に努めたが、市場定着に時間を要していることと、さらなる円安の加速により製造コストを吸収するに至らず営業損失となった。一方、経常利益および親会社株主に帰属する四半期純利益は、為替差益や投資有価証券売却益を計上したが、いずれも前年同期を大きく下回った。

営業品目別の概況については以下の通り。

菓子

菓子の合計売上高は、409億4,700万円(対前年同期比97.5%)となった。

ビスケット品目を中心として、豆菓子、キャンデー、デザート、米菓、スナック、チョコレートなどの品目を展開。菓子全体では、市場への定着に時間を要した価格改定商品が伸び悩み、前年同期を下回った。

飲料・食品・冷菓・その他

飲料・食品・冷菓・その他の合計売上高は、19億7,200万円(対前年同期比88.0%)となった。

飲料品目は、ミネラルウォーター商品群が順調に推移したものの、ソフトドリンク商品群が伸び悩み前年同期を下回った。

食品品目は、粉末ココア商品群は「ミルクココア」のリニューアルを行ったものの、既存品が伸び悩んだ。「プロテインバー」シリーズが競争激化の影響を受けたことに加え、保存缶商品の需要が落ち着いたことなどから、品目全体では前年同期を下回った。

冷菓品目は、「ルマンドアイス」と「ロアンヌアイス」に、ベルギーチョコレートを使用した商品を発売し品ぞろえの強化を図った。また、凍らせても柔らかいグミをモナカアイスと組み合わせた「グミーツ」に、イタリアンレモン味を発売し商品認知の向上を図った。品目全体では、定期的な新製品の投入により前年同期を上回った。

その他について、通信販売事業は、季節に合わせた商品展開やECチャネル限定の企画展開およびキャンペーンを実施し、リピーターの増加と販路拡大に取り組んだ。

自動販売機事業は、新規開拓によるプチモールの設置台数の増加を図り、既設自販機の収益性向上と効率化を図った。多様な商品を取り扱い、対面接触を避けた食品販売ツールとしての環境整備に取り組み、販売も感染症拡大前の状況近くまで回復している。

酒類販売事業は、社会経済活動の再開により、飲食店ルート向け商品や土産用受託商品の需要が回復傾向で推移した。

業績予想修正

ブルボンは同日、2022年7月29日に公表した「2023年3月期の連結業績予想」の修正も発表した。

前回発表では、売上高960億円、営業利益12億円、経常利益17億円、会社株主に帰属する四半期純利益11億円としていたが、今回発表では、売上高960億円、営業利益5億円(7億円減、△58.3%減)、経常利益9億円(8億円減、△47.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益5億円(6億円減、△54.5%減)とした。

消費者の購買行動は不透明な状況がつづくと予想されるが、売上高は前回発表予想を変えてない。利益面では、原材料価格ならびにエネルギー価格の高騰、為替相場の円安状況は一段と厳しい状況が継続するものと予想されることから、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は前回予想を下回る見通しとした。

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