老人ホームにいるはずが…宿泊施設転々、体調悪化で死亡 入居装い生活保護費を詐取、容疑の元施設長を再逮捕

扶助費を詐取の疑い、元施設長を再逮捕=埼玉県川口市

 自身が施設長を務めていた有料老人ホームに入居させたように装い、高齢男性=当時(65)=の生活保護住宅扶助費を詐取したとして、埼玉県警川口署は28日、詐欺の疑いで、「サニーライフ川口赤井台」元施設長で住所不定、無職の男(61)を再逮捕した。

 再逮捕容疑は4月27日、男性を入居させる意思がないに入居しているように装い、川口市役所が男性に支給した住宅扶助費4万7700円をだまし取った疑い。佐藤容疑者は調べに、「男性を引き取ったことに間違いないが、川口市役所からお金をだまし取るためではない」などと容疑を否認しているという。

 同署は同様手口で高齢女性(81)の住宅扶助費を詐取したとして8日に男を逮捕。この捜査で川口市役所に事情を聴いたところ、男の施設に入居予定だったものの入居事実がない高齢男性がいることが分かった。同署によると、男性は既往症があり、入退院を繰り返していたという。男性は宿泊施設を転々とさせられていて、体調が悪化。5月末に亡くなったという。病死とみられる。

 同署で詳しい経緯を調べるとともに、余罪があるかについても捜査している。

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