糸魚川市の本町諏訪神社、諏訪大社宮司から「輪切り御柱」寄贈受ける 関係者「大変な名誉」

 長野県諏訪市の諏訪大社で今年、7年に1度の奇祭で、最大の行事「御柱祭」が開かれた。糸魚川市の本町諏訪神社はこのほど、諏訪大社の北島和孝宮司から御柱の一部「輪切り御柱」を寄贈された。地域文化・地域交流の継続・発展のシンボルにと27日、秋祭り神事に合わせ奉納神事が執り行われ、地区住民に披露された。

秋祭り神事に合わせ執り行われた「輪切り御柱」の奉納神事(27日、糸魚川市の本町諏訪神社)

 本町諏訪神社の祭神は総本社の諏訪大社同様、建御名方命(たけみなかたのみこと)。父神は出雲の大国主命(おおくにぬしのみこと)、母神は糸魚川の奴奈川姫とされる。
 同社は「塩の道」起点に近く、海を望む高台に鎮座し、氏子らの信仰を集める。2016年の駅北大火で避難場所となり、被災を免れた。
 今回の寄贈は、諏訪大社上社本宮に2015年に「御柱曳行絵図」を奉納している上越市の日本画家・川崎日香浬さん(44)と諏訪大社の縁、川崎さんと本町諏訪神社氏子役員代表の永野正司さん(59)、神話で結ぶご縁の会副会長の土田孝雄さん(86)の縁で実現した。

「輪切り御柱」の寄贈を喜び感謝する永野さん(中央)、土田さん(右)と川崎さん

 輪切り御柱は、御柱として山中から切り出した樅(もみ)の大木16本の一部。希望に添って、北島宮司は金色で「奴奈川姫」と揮毫(きごう)した。
 神事には3人を含め地区住民ら計18人が列席。永野さんは「大変名誉なこと。いつまでも守り伝えていかなければ」、川崎さんは「金色はいつまでも色あせない」、土田さんは「世界で一つしかないもの」と喜び感謝した。

© 株式会社上越タイムス社