◆横浜M4-1浦和
大一番に照準を合わせてきた。最近5試合、ゴールから遠ざかっていた横浜Mのアンデルソンロペスが復調の2得点。母国ブラジルの国旗が揺れるホーム側スタンドに咆哮(ほうこう)を響かせた。
1─0の前半37分。左サイドからカットインしたエウベルのシュートが弾かれるのを予期したかのように待っていた。素早く寄せ、右足で丁寧にフィニッシュ。3─0の後半20分には右CKから近いサイドで味方がそらしたボールを頭でゴール左隅にたたき込んだ。
「周りのいいプレーがあり、自分もいいポジショニングができた。チームプレーの中でやりやすさを感じている」。試合後、真っ先に口にしたのは仲間への感謝だ。チーム最多タイの11得点とし、逆転の個人タイトル獲得も射程に捉えた。
開幕13試合で7得点とハイペースでゴールを量産しながら、5月21日の福岡戦で相手選手の胸につばを吐いて6試合の出場停止処分。一度はつまずいたが、練習を休むことなく裏方として支えた。復帰後はマスカット監督の信頼を肌で感じながら、味方を生かすプレーにも磨きをかけた。
「神戸で勝利を手にし、優勝者となって横浜に戻ってきたい」。生粋のゴールハンターが最後の大仕事を果たしにいく。