30日午前6時25分ごろ、厚木市妻田東2丁目の新聞配達員の男性(78)方から出火、木造2階建てを全焼したほか、隣接する民家5棟に延焼し3棟が全焼、2棟が半焼した。焼け跡から性別不明の3人の遺体が見つかり、厚木署で身元の確認を進めている。
署によると、新聞配達員の男性方は妻と息子夫婦、孫2人との6人暮らし。出火当時は4人が家にいて、新聞配達員の男性と妻、孫の20代男性の3人と連絡が取れなくなっている。
現場から避難した新聞配達員の男性の息子は署の事情聴取に対し、「1階和室のファンヒーターの近くに洗濯物を干していた。消火活動をしたが、火が広がってしまった」と話しているという。
近くに住む会社員の男性(53)は「『火事だ』という女性の声を聞いて外に出ると、2階まで煙と火が上がっていた。風向きによっては自分の家にも延焼するかもしれず怖かった」と当時の様子を話した。3人が亡くなったと知り、「引っ越してきた際にあいさつに伺い、その後も息子さんと会えばあいさつする仲だった。ご家族のことを考えると、とても気の毒でつらい」と声を落とした。