知っているのは名字とわずかな情報…対馬丸で犠牲になった親類見つけ写真で「対面」 ハワイの沖縄県系人200人が記念館訪問 沖縄

 第7回世界のウチナーンチュ大会で沖縄に来県しているハワイの県系人約200人が31日、那覇市若狭の対馬丸記念館を訪問した。
 太平洋戦争中、対馬丸に乗船した親戚3人を亡くしたというハワイの県系3世・ローレン・イノウエさん(76)は、記念館の職員の協力で、犠牲になった親類とみられる甲辰国民学校世話人だった国吉ヨシ子さん=当時17歳=の写真を見つけ出した。
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 イノウエさんは初来県で対馬丸記念館の訪問も念願だった。イノウエさんが持ち合わせた情報は「クニヨシ」の名字と2人の学童を連れていたことなど少なかったが、職員の協力により、約1時間で写真を見つけることができた。
 ハワイのニュースではロシアのウクライナ侵攻に伴い、高齢者が犠牲になったり家を追われたりする様子を目にしてきた。対馬丸撃沈とウクライナ侵攻が重なった様子で「戦争はやはり痛ましいし、いけないと思う」と無念の死に唇をかみしめていた。
 (塚崎昇平)
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